2023年の健康食品トレンド:消費者はクリーンラベルと「ポジティブな栄養表示」を重視、ほか|GNGグローバルニュース2022年10月26日号

こんにちは、GNGの和泉です。

10月26日号のグローバルニュースをお届けいたします。

今号も、海外業界メディアから数多くの業界最新ニュースを取り上げています。

その中で、これまでプラントベース肉代替品および培養肉市場に参入してきた複数の米国大手食肉会社が、これらの部門やスタートアップへの投資を縮小しているというニュースがありました。2017年にLitlife等のプラントベースブランドを買収したカナダ大手食肉加工会社Maple Leaf Foods社の同事業は、第二四半期売上が18.4%減となり、すでに事業規模を25%縮小しているそうです。
ブラジルの大手食肉会社JBS社は、2019年10月にプラントベース肉代替品部門を設立していますが、米国の同部門(Planterra Foods)は今年10月に撤退しています。2019年に同市場に参入した大手豚肉加工業者のSmithfield社も、プラントベース部門を縮小しました。

IRIデータによると、2022年9月の米国のプラントベース肉代替品(冷凍・冷蔵)の小売売上高は前年比1.1%減、販売数では前年比11%減少しています。なお、食品および飲料の総売上高は9.5%増、販売数は4.1%減でした。市場調査会社Brightfield Groupが実施した米国消費者5,210人を対象とした調査でも、プラントベース食品の消費が減少傾向にあることが判明しています。「プラントフォワード」トレンドは過渡期を迎えているようです。

さて、先日から告知させていただいておりますが、New Nutrition Business(NNB)の創設者で10キートレンドの著者でもあるJulian Mellentin氏が、3年ぶりに来日いたします。

これに合わせて11月4日(金)、GNG研究会会員の皆様に向け、急遽【NNB・GNG共催 2023トレンド予測セミナー】を開催させていただくことになりました。今回のセミナーでは、『10キートレンド2023』の先取りだけでなく、欧米と日本の相違についても取り上げる予定です。

NNBは、目先の流行トレンドだけでなく、膨大な量の企業およびブランドの成功・失敗事例を基に、長期的なスパンでトレンドを分析しています。近年成長の鈍化や株価の下落が指摘されるBeyond Meat社をはじめとするプラントベース肉代替品市場についても、NNBは2018年の時点で既に、その将来性に疑問を呈していました(10キートレンド2018 Key Trend 4参照)。欧米のキートレンド・メガトレンドを日本で生かすための戦略のヒントを得る絶好の機会です。本セミナーに参加されることで、今後NNBおよび10キートレンドを読む際の視点にも変化があるかもしれません。本セミナーでは逐次通訳者、日本語対訳テキストを準備しております。

ご興味のある方は是非ご参加いただき、貴社のビジネス成功の一助としていただけますと幸いです。

和泉 美弥子

【NNB・GNG共催】Julian Mallentin氏来日講演! 2023トレンド予測セミナー
NNB10キートレンドの著者Julian Mallentin氏が、ニュートリション業界における最新の海外トレンドを「NNB10キートレンド2023」の内容を交え、鋭い切り口で分析します。

【日時】
2022年11月4日(金)
14時~16時45分(13時30分より受付開始)

【場所】
メトロポリタンプラザビル 12階

【登壇者】
New Nutrition Business ディレクター兼創設者 Julian Mallentin氏

<プログラム>
14:00~14:05 あいさつ
14:05~15:35 Julian Mallentin氏講演
15:35~15:45 休憩
15:45~16:15 パネルディスカッション
16:15~16:45 質疑応答
※逐次通訳、日本語テキスト付

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この記事について

GNGでは、会員向けに世界各国の健康・食・栄養に関するニュースをセレクトし、日本語に要約したものを月に2回、ニューズレター「GNGグローバルニュース」として配信しています。

本日配信したグローバルニュースでは、メンタルヘルスにおけるケトダイエットの役割に注目、機能性飲料を購入する消費者、依然として免疫サポートを最重要視、Naturo社、牛乳の消化率を2倍にするテクノロジーを開発、UK バイオバンクのデータ、オメガ3サプリメントが認知症を予防する可能性示唆、2023年の健康食品トレンド:消費者はクリーンラベルと「ポジティブな栄養表示」を重視、など15の記事を取り上げています。

この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。

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■GNGグローバルニュース 2022年10月26日号 トピックス

Market News マーケット
●不況で減速するナチュラル・オーガニック製品の成長
●メンタルヘルスにおけるケトダイエットの役割に注目
●GOED 年次市場レポート: オメガ3サプリメント市場は 3.8% 成長
●代替肉の人気低迷、大手食肉企業はプラントベース代替肉部門縮小
●機能性飲料を購入する消費者、依然として免疫サポートを最重要視
●プラントベース製品のプロモーション、消費者の購入増も肉の消費減少なし
●2023年の健康食品トレンド:消費者はクリーンラベルと「ポジティブな栄養表示」を重視

Products News 商品情報
●Naturo社、牛乳の消化率を2倍にするテクノロジーを開発

Science News サイエンス
●UK バイオバンクのデータ、オメガ3サプリメントが認知症を予防する可能性示唆
●オメガ3は長距離ランナーのオメガ3インデックスを上昇させる可能性
●ポストバイオティクスの有効性を支持する研究レビュー結果
●研究:複数菌株のプロバイオティクスが低度炎症を抑える
●睡眠不足は肥満をもたらし、心血管疾患リスクを上げる

Company News 企業情報
●新しいSlimFast、ウエルネスを目指す消費者に寄り添うダイエット戦略を提案
●Impossible Foods社、社員6%を解雇

[今号のハイライト]
2023年の健康食品トレンド:消費者はクリーンラベルと「ポジティブな栄養表示」を重視

[2022/10/11] [foodnavigator-asia.com]

Innova Markets社の調査により、アジア太平洋地域(APAC)の消費者はクリーンラベルや、過剰摂取が健康に悪影響を及ぼすとされる原材料を含まない、「ポジティブな栄養表示」を行う製品に引き続き強く惹かれ、食品・飲料ブランドもこうした需要に対応するためにイノベーションを強化することになることが予想された。

健康・ウエルネスへの注目はここ数年、食品飲料業界で絶えず高まっており、2020年にCOVID-19の大流行が起こってからはさらに加速している。業界の専門家は、このトレンドが消費者の購買決定を導き続けると確信しており、特に大きな関心を集めているクリーンラベルとポジティブな栄養表示に注目している。Innova Markets社のインサイト&イノベーションチームマネージャーであるNicole Jansen氏は、「最近の調査では、APACの消費者の約60%がクリーンラベル製品を重要視しており、購買の意思決定にかなりの影響を与えると答えている」と述べた。この地域で最も急速に成長しているクリーンラベルの主張は、「ナチュラル」が11%、「添加物、保存料不使用」が9%、「遺伝子組み換えでない」が5%となった。

APACの消費者は製品ラベルを確認する傾向が強いことも判明し、その割合はインド(77%)、インドネシア(69%)、中国(69%)で世界平均の58%を上回るスコアを示した。

 クリーンラベルに加え、同氏はポジティブな栄養表示、つまり砂糖、脂肪、塩分などの「悪いもの」を減らす「還元主義」と呼ばれるものも、消費者の購買決定を促す上で非常に重要であると付け加え、「消費者は、砂糖、塩分、脂肪、グルテンなど、健康に悪いと思われる成分が少ない製品を求めている。APACの消費者の20%が、健康的な食品・飲料の選択における最優先事項としてこれを挙げている。砂糖の削減は41%の消費者にとって最優先事項で、次いで脂肪の削減(39%)、塩分の削減(31%)を重視し、全体として約30%の消費者がこれらの成分の消費を削減している」とし、健康やウエルネスに対するこうした注目は、特にプラントベース製品にとって良い兆候であるとした。 

別の調査では、71%が今後1年間に健康とウェルビーイングのための支出を増やす意向であることが明らかになった。APACの消費者は健康とウエルネスのための食品・飲料製品にさらに重点を置くと思われ、同氏は、「この分野の見通しはかなり明るい。現在、消費者の50%が、嗜好品を探すときにはより健康的なものを選ぶと答え始めており、嗜好品に栄養強化表示を加えることや健康食品に嗜好性を加えることなどが、この分野のイノベーションの鍵になるだろう」とした。

(会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2022年10月26日号」より抜粋)

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