Whole Foods Market、2023年の食トレンドを発表、ほか|GNGグローバルニュース2022年11月11日号

こんにちは、GNGの和泉です。

11月11日号のグローバルニュースをお届けいたします。

今号も、海外業界メディアから数多くの業界最新ニュースを取り上げています。
10月以降、各種メディアや大手企業、スーパーマーケットから2023年のトレンド予測が発表され始めています。
今号では、New Hope Networkによる2023年の消費者トレンド予測、そして米国の大手自然食品スーパーマーケットチェーンWhole Foods Marketが毎年発表している「2023年に注目すべきトレンド」を取り上げました。

その中で、Whole Foods Marketによる注目トレンドを2つご紹介します。
1つ目は「ヤポン/ヤウポン(Yaupon)」です。これは日本人の私たちにはあまり馴染みのある植物ではないかもしれません。
記事にもあるように、ヤポンは北米の野生種では唯一のカフェインを含む植物です。以下、英国メディアBBCからの引用になりますが、数世紀前までは米国の先住民族の間で儀式用飲料として広く消費され、スペインの探検家には(濃い色合いのため) 「黒い飲み物」と呼ばれ欧州へも輸出されていました。しかし次第に忘れ去られ、1860年代以降、米国ではほとんど忘れられた飲料となりました。
しかし、米国テキサス州出身のAbianne Falla氏とBryon White氏がその価値に気づき、2013年にヤポン飲料ビジネスCatSpring Yaupon社とYaupon Brothers社を各々立ち上げてからは需要が高まり続け、現在は参入するスタートアップ企業が増え続けています。

2つ目は「昆布(Kelp)」です。昆布は、ナショナル ジオグラフィック(National Geographic)が昨年発表した「2022年 世界の12大食品トレンド(The 12 biggest global food trends for 2022)」にも含まれていました。
幅広い用途があり、海中の炭素や毒素を除去するため、栄養面、環境面ともに利点があると評価されているようです。

なお、Whole Foods Marketから今年発表された「2023年に注目すべきトレンド」は以下の通りです;

●Yaupon-infused beverages(ヤポン入り飲料)
●Repurposed pulp(機能性パルプ)
●Produce-packed pastas(新食材とパスタの出会い)
●Dates as sweetener(デーツ)
●Chicken/egg animal welfare(鶏肉革命)
●Kelp in food products(昆布)
●Climate-conscious callouts on labels(気候への配慮)
●Reinvented retro foods(レトロリミックス)
●Wellness-focused pet food/supplements(愛犬に最高品質を)
●Avocado oil goes mainstream(アボカドオイル)

ご参考までに、昨年発表された「2022年に注目すべきトレンド」は以下の通り;

●Ultraurban farming(超都会農業)
●You do yuzu(ユズ)
●Reducitarianism(減量主義)
●Hibiscus is happening(ハイビスカス)
●Buzz-less spirits(ノンアルコール飲料)
●Grains that give back(土壌に優しい穀物)
●Seize the sunflower seed(ヒマワリの種)
●Moringa’s moment(モリンガ)
●Functional fizz(機能的な炭酸飲料)
●Turmeric takes off(ターメリック/ウコン)

まだ日の目を見ていない日本の伝統的な食材にも、ビジネスチャンスが眠っている可能性があるかもしれません。

和泉 美弥子

この記事について

GNGでは、会員向けに世界各国の健康・食・栄養に関するニュースをセレクトし、日本語に要約したものを月に2回、ニューズレター「GNGグローバルニュース」として配信しています。

本日配信したグローバルニュースでは、プラントベースの推進:環境問題への配慮は肉を控える動機にならない、Epax社、幅広い機能性を持つオメガ-11脂肪酸を発表、アントシアニンの摂取が動脈の健康増進につながるとする研究、サケ由来の生理活性ペプチドが腸の健康をサポートする可能性、研究結果:オメガ3脂肪酸レベルの高い脳は、より長く若さを保つ、Whole Foods Market、2023年の食トレンドを発表、など16の記事を取り上げています。

この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。

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■GNGグローバルニュース 2022年11月11日号 トピックス

Market News マーケット
●Whole Foods Market、2023年の食トレンドを発表
●プラントベースの推進:環境問題への配慮は肉を控える動機にならない
●FDAは「Healthy」の定義を見直そうとしているが、消費者は小売業者をより信頼
●New Hope Networkのデータ、業界の未来を形作るトレンド示す

Products News 商品情報
●PURIS社が代替卵の消費者向けブランド「AcreMade™」を発表
●Epax社、幅広い機能性を持つオメガ-11脂肪酸を発表

Science News サイエンス
●ニンジン由来成分は風邪の症状を軽減する可能性
●アントシアニンの摂取が動脈の健康増進につながるとする研究
●食品摂取のバイオマーカーは栄養成分表示の科学的根拠に成り得るか
●食事内容とメンタルヘルスの関連性
●サケ由来の生理活性ペプチドが腸の健康をサポートする可能性
●ナッツの皮による健康効果
●研究結果:オメガ3脂肪酸レベルの高い脳は、より長く若さを保つ
●プロバイオティクスは外科現場でも重要な役割を果たす可能性
●研究:オメガ3脂肪酸、ロイシン、プロバイオティクスを含むメディカルフードがサルコペニア治療に有効

Company News 企業情報
●大手スーパー、Kroger社がAlbertsonsを買収

[今号のハイライト]
Whole Foods Market、2023年の食トレンドを発表

[2022/10/19] [foodnavigator-usa.com]

アボカドオイルから、デーツ甘味料、ヤポン茶まで、Whole Foods Marketが毎年恒例の「注目すべき10の食トレンド」を発表した。今回のリストは以下となった。

●ヤポン茶
Yaupon(ヤポン)はアメリカ南東部に自生するヒイラギ科の植物で、北米で唯一カフェインを含む植物として知られているヤポンは、マイルドな風味があり、ハーブティーやその他の機能性飲料に使用することができる。
機能性パルプ
オート麦、大豆、アーモンドの粕(パルプ)などの副産物をアップサイクルすることで、各ブランドは新しい製品を生み出している。
新食材とパスタの出会い
スパゲッティ・スクワッシュ(かぼちゃ麺)やヤシの芯、グリーンバナナなどの食材を使った植物性パスタの新製品が登場している。
デーツ
「天然のキャンディー」として、焼き菓子だけでなくペーストやシロップとして、またケチャップからオーバーナイトオーツ(オーツをミルクやフルーツと混ぜ一晩おいて食べるもの)まで、あらゆるものに使用されている。
鶏肉革命
鶏は鶏らしくあるべきだと考える消費者が増えており、鶏肉と卵を購入する際には動物福祉を優先している。Vital FarmsのOrganic Restorative Eggsなど、動物福祉に配慮したブランドが注目されている。
昆布
消費者が代替食材を求め、新しい味を試しているため、昆布は麺類、チップス、魚の入っていないソースなどに使われるようになっている。
気候への配慮
消費者がブランドや小売業にサステナブルを期待する時代に、企業の取り組みについてラベルに記載する商品が多くなっている。
レトロリミックス
レトロで昔懐かしい嗜好品商品が健康志向の消費者向けに生まれ変わり、より良い素材と特別な食生活を考慮したものにアップデートされている。
愛犬に最高品質を
ボーンブロスのようなペット用サプリメントが爆発的に普及し、ペットフードもおいしさを増している。
アボカドオイル
アボカドオイルがついにあらゆるパッケージ製品で主流になりつつある。スナック、マヨネーズ、調理済み食品においてキャノーラやサフラワー油などの油に取って代わり始めた。

Whole Foods Marketの食トレンドリストは、地域およびグローバルのバイヤーや料理専門家など、50名以上のホールフーズマーケットチームメンバーからなるトレンド協議会により毎年作成されている。

(会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2022年11月11日号」より抜粋)

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