GNGニューズレター 2015年新年特別号

明けましておめでとうございます。GNG武田です。
GNGニューズレター新年特別号をお送りいたします。
2014年の業界動向をコンパクトにまとめてみました。2014年を振り返って頂き、2015年の方向性を見出して頂く一助になれば幸甚です。

日本経済ですが、「もはやデフレではない」という言葉を耳にする機会も多いかと思います。
既に、日本経済は20年ぶりにインフレの世界に直面しています。為替相場も、円高に戻る要素は見当たりません。
米国の金利が上昇すれば、一層の円安も考えられます。
これらの事から、日本企業にとってはコストの上昇は避けられません。
もはや、円安により海外から原料を安価に調達することはできません。
物価上昇率に賃金上昇率が追い付かず、実質賃金の低下が指摘されているため、賃金上昇圧力も高まっていますので、人件費を抑えることも難しいと思われます。
デフレ脱却後の日本経済では、企業は新たな課題と向き合う必要が出てきています。
その様なな状況下であるにもかかわらず、健康食品業界にとっては新・機能性表示制度というフォローの風が吹きます。
2012年に消費者委員会が実施した消費者調査の結果では、「機能性が表示されるなら少し高くなっても構わない」と答えた人が52.2%、「機能性が表示されるならかなり高くなっても構わない」と答えた人が7.9%と約6割が機能性表示に伴う価格上昇を容認しています。

新制度下では、マーケティング・ミクスの4Pや4Cを見直すことが必要になります。
   【4P】           【4C】
・製品(Product)       ・顧客価値(Customer Value)
・価格(Price)        ・顧客コスト(Customer Cost)
・流通(Place)        ・利便性(Convenience)
・販促(Promotion)      ・コミュニケーション(Communication)
また、新制度はデフレ後の、過去20年とは全く異なる経済環境下において、ビジネスを変換するチャンスでもあります。

昨年9月に(株)インテージが実施した大規模消費者調査では、素材・成分毎の市場規模の推計も行っています。
60成分(+その他)での市場規模は1兆5,341億円でしたが、食事摂取基準のあるビタミン・ミネラル(マルチビタミン含む)は対象外(調査では10成分、3,879億円)となります。
残りの50成分の内、新制度への対応が十分に可能と思われる成分、可能性があると思われる成分、直ちに対応することが難しいと思われる成分にザックリと分類してみました。
その結果、
1. 可能と思われる成分       29成分  7,632億円
2. 可能性があると思われる成分    7成分  1,216億円
3. 直ちには難しいと思われる成分  14成分  2,590億円
となりました(エビデンスのレベル、内容については未検証)。
素材・成分、販売チャネル、プロダクト・ポートフォリオによって個別具体的に考える必要はありますが、凡そ市場の半分が機能性表示食品として届出、販売さ
れるのでは、と考えられます。

健康食品業界にとって2015年は大きな変化の年となる事は間違いありません。
会員企業様には、この変化をチャンスとして活用して頂けますよう、スタッフ一同決意を新たにしております。

本年もどうぞよろしくお願い致します。

グローバルニュートリション研究会主宰  武田 猛

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■GNGニューズレター 2015年新年特別号トピック
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●2014年 健康食品企業トップ10企業及び販売チャネル動向
●GNGが選ぶ2014年の健康食品業界注目の10トピックス
  1. 健康食品、大変革の1年:新機能性表示制度の全体像が明らかに、関連法規も整備
  2. 特定保健用食品、茶系飲料好調-Wトクホ、メガブランド、規制改革実施計画も着々と進展
 3. 流通革命始動
 4. 健康な食事、認証マーク決定
 5. 健康食品通販市場が苦戦
 6. 製薬大手、グローバル企業が健康食品に新規参入
 7. プロバイオティクス、研究発表相次ぐ
  8. 健康寿命の延伸、「予防」を強化
 9. 成長を牽引してきた美肌、関節の健康市場がマイナスに
 10. DSHEA、発足20年

●マーケット情報
●行政・法規制・製品表示等
●企業動向

ご多忙の皆様が、業界動向を短時間で把握できますよう、
お役に立てることができましたら幸甚です。

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