Zespri、ナッジ理論を生かした「フルーツ・ピルボックス」を考案、ほか|GNGグローバルニュース2024年4月25日号

こんにちは、GNG武田です。
先月、米国カリフォルニア州アナハイムで開催されたNatural Products Expo West 2024では、プラントベース製品が数多く展示されていましたが、昨年までほど「押し」が強くない印象を受けました。

その理由が分かりました。

今号の「プラントベース食品の長期的成功には動物性食品との融合が必要」という記事に、その答えが書かれています。
プラントミートの2023年の販売量は、対前年比マイナス19.4%でしたが、他の形態では伸びているようです。
New Nutrition Business10キートレンドでも「肉とブレンドされた植物」にビジネスチャンスがあると数年前から提言されていましたが、それが現実になりつつあるようです。

本号では、他にもベトナムや韓国の近況の紹介、オメガ3と高齢者のフレイル有望率の関係、Zespri社のフルーツ摂取を促す活動など、興味深いニュースが満載です。お楽しみください。

武田 猛

この記事について

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■GNGグローバルニュース 2024年4月25日号 トピックス

Market News マーケット
●「プラントベース食品の長期的成功には動物性食品との融合が必要」:SPINS
●ベトナムのニュートラシューティカル市場、骨の健康、認知機能の分野で躍進

Products & Technology News プロダクツ&テクノロジー
●SmarterNaturally、上昇した血糖値を下げ、維持するブロッコリースープ「SuperSoup」を販売
●プロバイオティクスのパーソナライズド化

Science News サイエンス
●プラントベース食がOSAリスクを下げる可能性
●プロバイオティクス、シンバイオティクスが糖尿病予防に大きな役割を果たす可能性
●オメガ3レベルと高齢者のフレイル有病率との関連
●ホエイプロテインは高齢者の筋力増強に最適
●ビタミンDの標準化されたガイドラインが小児IBSの治療に役立つ可能性
●完全母乳の乳幼児にビタミンD欠乏の可能性:香港

Company News 企業情報
●Amazon、ダイエタリーサプリメント出品販売ポリシーを更新
●Zespri、ナッジ理論を生かした「フルーツ・ピルボックス」を考案

Regulatory News 法規制
●FDA、NDINマスターファイルに関するガイダンス草案を発表
●ドイツ、新しい栄養ガイドラインを発表
●韓国、Customised Health Functional Food Systemの導入へ

[今号のハイライト]Zespri、ナッジ理論を生かした「フルーツ・ピルボックス」を考案

[2024/4/9] [foodnavigator-asia.com]

キウィフルーツを生産するZespri社は、アジア太平洋地域における果物摂取が低い現状に着目し、ナッジ理論に則った「フルーツ・ピルボックス」を考案、キウィ摂取を通して果物摂取率が上がることを期待している。

調査によると、シンガポールでは、50%以上が毎日果物を食べておらず、調査対象の93%はもっと果物を食べたいと回答した。その主な理由は、単にフルーツを日課に取り入れるのを忘れているだけであるということが分かった。

Zespriはこの課題を回避する試みとして、医療業界で取り入れられているナッジ理論を使って実験を行っている。ナッジ理論とは「人に行動を強要せず、そっと後押しするように促す」手法で、行動心理学に基づくものである。

Zespriは果物を食べる行動を習慣化するため、キウィを詰めた「フルーツ・ピルボックス」を完成させた。同社によると、1週間の曜日を示したラベルを貼った箱の仕切りの一つ一つに同社の「SunGold」キウィを入れたもので、1箱に7つのキウィが詰められる。このフルーツボックスは、3月、シンガポールのFairPrice Finestアウトレットで試行された。
同社は、サステナブルなパッケージングにも努めており、ボックスは100%リサイクル可能で、印刷にも野菜ベースのインクを使用している。

(会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2024年4月25日号」より抜粋)

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18年間の実務経験と20年間のコンサル経験を積み、38年間一貫して健康食品ビジネスに携わる。国内外750以上のプロジェクトを実施。「世界全体の中で日本を位置付け、自らのビジネスを正確に位置付ける」という「グローバルセンス」のもとに先行する欧米トレンドを取り入れたコンセプトメイキングに定評がある。世界各地にネットワークを築き上げ、情報活用サービス「グローバルニュートリション研究会」主宰。食品会社、化粧品会社、製薬会社の健康食品部門に対して、商品開発・マーケティング・海外進出などのコンサルティングを行っている。人が幸せに生きるためには健康が第一である。健康食品産業は「幸せ創造産業」である、という信念のもと、クライアントの成功を通じ、消費者に支持される業界を目指し、業界で働く人すべてが自分の仕事に誇りと自信をもてるようにしたいという想いから、業界健全化活動にも取り組んでいる。

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