Natural Products Expo West 2022のトップ10トレンドを紹介、ほか|GNGグローバルニュース2022年3月11日号

こんにちは、GNGの和泉です。
3月11日号のグローバルニュースをお届けいたします。

米国カリフォルニア州アナハイムで、対面では2年ぶりとなるナチュラルプロダクツ業界最大級の展示会Natural Products Expo West 2022が、3月8日から12日まで開催されています。
今号ではExpo West 2022のトップ10トレンドに関するニュースも取り上げていますので、ぜひご覧ください。

現在の米国では、オーツ麦を原料とする製品のトレンドは既に目新しくはありませんが、消費者はさらにオーツ麦のサステナビリティ品質における信頼感にも魅力を感じているようです。2022年のEXPO WESTではオーツ麦を使用したブランドが数多く出展しています。

欧州のプラントベースミルクはオーツ麦中心で成長してきましたが、米国ではこれまで、アーモンドミルクが主流でした。
米国でのオーツ麦由来乳代替品の継続的な成功要因のひとつは、オーツ麦の加工適性の高さあります。オーツミルクにはじまり、クリーマー、ヨーグルト、アイスクリーム、バター、その他多くの用途で、乳フリー、ナッツフリーの選択肢を提供しています。
しかしそれ以上に、オーツ麦のマイルドな風味、クリーミーなテクスチャー、そして栄養価の高さが消費者を惹き付けています。
また、多くのオーツ麦由来製品USDAオーガニック認証を持ち、クリーンな成分リストで、サステナビリティ、トレーサビリティに関してもトップクラスにあります。Expo West の主催者Imforma Markets社によると、2022年にはさらにその傾向が強まると予想されています。
オーツ麦の人気は今後も確実に継続していくようです。

今号では、Expo West 2022トップ10トレンドとして「クリーンラベル」が取り上げられていますが、これは今後の商品開発に欠かせないトレンドです。
最近発表されたADM社のレポートによると、米国のサプリメントユーザーの3人に1人が、クリーンラベルを求めていることが明らかになりました。
同社によると、消費者は、自分がいま何を食べているのか、製品の背後にある 「ストーリー」 を知りたいと考えており、それがクリーンラベルのトレンドを生み出している可能性があるそうです。
レポートによると、サプリメントユーザーの33%が天然素材由来のサプリメント、そして32%がアレルゲンを含まないサプリメントを望み、32%が保存料を含まないサプリメントを探し、31%が人工着色料や人工香料を避けることが非常に重要であると回答したそうです。
さらに、サプリメントユーザーの49%が支出を増やすことに前向きであると回答しました。

これは、消費者が質の高い商品にはより多くのお金を払うことをいとわないというプレミアム化の傾向が強まっていることが考えられます。
今後、ますますサプリメントの質が問われていきそうです。

和泉 美弥子

この記事について

GNGでは、会員向けに世界各国の健康・食・栄養に関するニュースをセレクトし、日本語に要約したものを月に2回、ニューズレター「GNGグローバルニュース」として配信しています。

本日配信したグローバルニュースでは、Natural Products Expo West 2022のトップ10トレンドを紹介、プラントベースが乳糖フリー液体ミルクセグメントの成長を後押し、BlueNalu社、培養代替魚で米国、アジア市場に参入へ、など12の記事を取り上げています。

この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。

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■GNGグローバルニュース 2022年3月11日号 トピックス

MARKET NEWS マーケット
●海洋サステナブルを維持し豊富なオメガ3脂肪酸を提供する魚介の代替資源5つ
●Natural Products Expo West 2022のトップ10トレンドを紹介
●プラントベースが乳糖フリー液体ミルクセグメントの成長を後押し
●代替たんぱく質産業が消費者を移行させるための「着実なハイブリッド製品戦略」:専門家

PRODUCT NEWS 商品情報
●Aqua Clutured Foods社、マイコプロテイン由来代替イカのフライ販売へ

SCIENCE NEWS サイエンス
●高たんぱく、低炭水化物、カロリー制限食は腸内細菌叢の多様性に関連する可能性

COMPANY NEWS 企業情報
●Kellogg社、冷蔵用プラントベース肉代替品の売上が下落傾向に
●Nestle Australia社、100%再生可能電力に切り替え、ゼロエミッションを目指す
●Angel Yeast社、サステナブルで高たんぱくの酵母プロテイン「Angel Yeast Protein」を製造、販売
●BlueNalu社、培養代替魚で米国、アジア市場に参入へ

REGULATORY NEWS 法規制
●米国ヘンプ由来CBD市場の低迷はFDAの規制の枠組みの遅れが原因か
●米研究者、ゴマのアレルゲンリストへの追加を強く要求

[今号のハイライト]
Natural Products Expo West 2022のトップ10トレンドを紹介

[2022/2/11] [naturalproductsinsider.com]

ダイエタリーサプリメント・自然・オーガニック食品企業のブランド、バイヤー、小売業者などが一堂に会するナチュラルプロダクツ業界最大級の展示会、Natural Products Expo West 2022が、米カリフォルニア州アナハイムコンベンションセンターで、3月8日から12日まで開催されている。
2020年はCOVID-19感染拡大で中止となったが、昨年は、オンラインで開催された。今年は十分な感染対策のもと、対面で開催される。

主催者であるImforma Markets社は、出展ブランドを50以上のトレンドと照らし合わせてレビューし、業界のトレンドとしてまとめた「Natural Products Expo West 2022 NEXTトレンドガイドブック」を公表した。以下にそのトップ10を紹介する。

  • Eat More Plants(不動の人気を誇るプラントベース)
    消費者は、より栄養価の高い果物・野菜を食生活に取り入れることを目標としている。ブランドは、ホウレンソウやブロッコリーなどを避ける偏食の子供や、世界各地の果物・野菜に興味を抱く大人、そして肉・乳代替品を選ぶ消費者に、画期的な新商品を届ける。
  • Multi Stakeholder(マルチステークホルダー)
    貧困、飢餓の解消や、環境問題への取り組みは、個人や一企業で行えるものではない。企業、消費者、投資家、労働者、団体などが参加し、協力して役割を果たすことが重要である。企業やブランドは利益だけでなく、人々や地球への悪影響を減らすことを目指し、ビジネスのあり方を再考している。
  • Clean Label(クリーンラベル)
    ラベル表示の簡略化は消費者の信用を構築する手段の一つである。ブランドは消費者の要望に応じ、馴染みのない成分を取り除き、シンプルで分かりやすい成分表の作成に取り組む風潮が強くなっている。
  • Sugar Vilified(砂糖の排除)
    糖質に関するネガティブな風潮に対し、どう対処するかで業界は分裂している。無糖、低糖が主流で、低GI食品をベースにした甘味料やゼロカロリーの砂糖代替品、あるいは新しいフレーバーや発泡性フォーマットで甘さへの欲求に対処するなど、多方面にわたる研究・開発が行われている。
  • Nutrition Meets Convenience(栄養価が高く簡単、便利な食品)
    便利、かつ栄養価の高い食品の開発が進む。利便性の高いスナックや調理済み食品にも、プロバイオティクスやビタミンサプリメントのような働きを提供する食品が開発されている。
  • Mission-Driven Commerce(ブランドの使命)
    消費者は、企業やブランドの社会問題、環境問題への取り組みを注視している。どのように取り組み、どのような改善が見られるかが重要である。
  • Diversifying Ownership(多様な経営者)
    従業員が所有する事業や、BIPOC(黒人・先住民・有色人種)やラテン系、アジア系米国人が創業者の企業など、経営者のプロフィールは多様化している。
  • Whether it be through types of employee(廃棄物削減)
    企業、ブランドはサプライチェーンの中で、廃棄を減らす、あるいは取り除くためのさまざまな努力を積み重ねている。例えば、廃棄物を飼料・肥料へ再利用するなど、   エネルギーや食用に変えることが可能となる。
  • Sourcing Responsibly(責任ある調達)
    食糧システム改善のため、多くのブランドは高品質の原料を提供し、透明で直接的な取引関係を形成するため活動している。メーカー、物流、小売などすべての段階で互いに協力しあい、商品のトレースを可能にし、透明性の高いシステムを構築する。
  • Plant-based Ethics(プラントベースの倫理)
    消費者は動物性食品を削減、あるいは回避するようになり、プラントベース食品への移行はこの先も継続していくだろう。

(会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2022年3月11日号」より抜粋)

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