こんにちは、GNGの和泉です。

今号も興味深いニュースが盛りだくさんです。
今号では、EUでアロエ自然食品・フードサプリメント使用禁止となる可能性についての記事が掲載されています。
欧州食品安全機関(EFSA)は1月23日、アロエに含まれるヒドロキシアントラセン誘導体類(HADs)について健康懸念を確認した旨を発表し、それを受けて欧州委員会(EC)提案したものです。
禁止となった場合、同様の成分を含む他の植物にも影響が及ぶため、業界関係者の間で懸念が広がっています。

一方、現在、欧州諸国の多くで食品ラベルへの使用禁止されている「プロバイオティクス」用語に関し、使用許可の意向を示す国が増えているようです。
スペインのコンサルタント会社Sandwalk Bio Ventures社によると、EU加盟国のうち7ヵ国(スペイン、イタリア、ギリシャ、ブルガリア、ポーランド、チェコ、マルタ)が用語の使用に好意的だということです。最近ではさらにデンマークも同様の意向を表明しました。
今後の動向に目を離さないようにしたいと思います。

少し変わり種ではありますが、健康に関するフェイクニュース拡散に関する研究ニュースも掲載されています。
急激にワクチン接種が進んでいる米国ですが、日経の情報によると、3月23日の時点で国民の13.65%、4530万人の接種が完了しているそうです(1位は50.4%のイスラエル)。
ご存知の方も多いと存じますが、米国では、早々に複数の州でマスク着用規制をはじめとする様々な規制の撤廃が始まっており、そのため気が緩み始めている人も増えているようです。先日も100人ほどの学生がマイアミビーチでパーティーをして逮捕されていました。
ただし、当然ながらワクチンの安全性不安を抱く人も多く、さらに現在は、ワクチンの危険性を煽るだけの不正確なニュースがSNSで拡散しており、医療関係者を悩ませているそうです。
一例として、最近、ワクチン生殖能力損なう可能性があるという不確かな情報が拡散されています。非営利団体の欧州ヒト生殖医学会(ESHRE)が3月9日に公開した記事によると、この情報は「科学的根拠がなく真実ではない」と多くの専門機関により一蹴されていますが、それでも米国国民約27%ワクチン躊躇しているそうです。

今回のニュース記事にもありますが、SNS誤った情報が拡散社会に悪影響を及ぼすのは新しい問題では決してありません。ただ、COVID-19パンデミックが始まってから特に深刻な事態となっており、欧米では実際に感染しているにもかかわらず、誤った情報を信じて最後まで感染を認めずに命を落とすケースなども発生しているようです。
悪意ではなく、むしろ善意のつもりで、不正確な情報拡散に手を貸してしまっている人々が大勢いることも事実です。様々な有力メディアで次のようなアドバイスを行っています。
「SNSで受け取った情報は、誰からの情報でも即座にシェアしたり、リツイートしたりしない。その前に情報源を確認し、同様の情報を発信している信用できるソースがあるかを検索すること。もし無ければその情報に反応せず、シェアもリツイートもしない。」
これだけで、SNSで拡散される「正しくない情報」を劇的に減らすことができるのだそうです。

頭では分かっていても、いざ話題性のあるネガティブなニュースを見ると反応してしまいがちです。個人的にも気をつけたいと思います。

(株)グローバルニュートリショングループ 和泉 美弥子

この記事について

GNGでは、会員向けに世界各国の健康・食・栄養に関するニュースをセレクトし、日本語に要約したものを月に2回、ニューズレター「GNGグローバルニュース」として配信しています。

本日配信したグローバルニュースでは、2020年のナチュラルプロダクツ産業への投資活動は堅調に推移、健康に関するフェイクニュースが拡散するとき:研究、EHPMが欧州委員会(EC)によるアロエ使用禁止の提案を無効にするための嘆願書の提出に動く、など12の記事を取り上げています。

この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。

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■GNGグローバルニュース 2021年3月26日号 トピックス

●2020年のナチュラルプロダクツ産業への投資活動は堅調に推移
●炎症、糖尿病、筋肉に作用するプロバイオティクスへの関心が高まる
●培養肉は10年以内に従来の肉類と同等の価格に達する可能性:CE Delft社調査
●ワクチンは免疫サポート分野の脅威となるか?
●108Labs社、分泌抗体を配合した細胞培養乳児用ミルクの開発生産へ
●健康に関するフェイクニュースが拡散するとき:研究
●年齢、男女別を考慮してカスタマイズした食生活が精神の健康を改善する可能性
●米国の豆乳売上高が10年ぶりに増加:Danone北米
●英国のCBDブランドのノベルフード認可申請の期限が迫る中、ACIが申請に関する助言を提供
●スペイン老年医学会がCOVID-19感染高齢患者へのビタミンD補給治療の必要性を訴える
●EHPMが欧州委員会(EC)によるアロエ使用禁止の提案を無効にするための嘆願書の提出に動く
●中国の保健食品として6月からグミおよびパウダー商品の登録が可能に

[今号のハイライト]
2020年のナチュラルプロダクツ産業への投資活動は堅調に推移

[2021/3/8] [newhope]

2020年、COVID-19の影響により消費者のeコマース(デジタル商取引)への移行に対応するため企業が製品および配送方法を革新したことで、ナチュラルプロダクツ産業はその回復力を示した。
投資家と戦略的買収企業もこの分野で活発に活動し続けた。Nutrition Capital Network(NCN)の年末報告によると、2020年の業界全体の投資取引は前年と比較して10%増加している。
ナチュラルプロダクツ産業への2020年の投資活動は、前年より19%増加した。スタートアップ企業へのより多くの資金、市場への参入障壁の低下、そして熱心な投資家が、業界への投資を後押しし続けている。
2020年の同産業への投資活動は、食品関連企業、健康およびウェルネステクノロジー企業にとって記録的な年となり、天然、オーガニック、機能性食品、栄養バイオテクノロジーおよびアグリテクノロジー企業がそれに続いた。

2020年最大の取引は以下の通り。

  1. Zomato(8億57百万ドル)
  2. Miss Fresh(8億百万ドル)
  3. Xingsheng(7億ドル)
  4. Nuro(5億ドル)
  5. Impossible Foods(5億ドル)
  6. Zwift(4億50百万ドル)
  7. Toast(4億ドル)
  8. Door Dash(4億ドル)

食品および飲料部門における、2020年の上位の取引は次の通り。

  1. Impossible Foods(5億ドル)
  2. Califia Farms(2億25百万ドル)
  3. Livekindly Co.(2億ドル)
  4. Zevia(2億ドル)
  5. Oatly(2億ドル)

一方、ナチュラルプロダクツ産業における2020年のM&Aは、前年と比較して11%減少し、2017年のピーク時から減少傾向にある。アナリストによると、これは同業界が成熟していることが要因のひとつである可能性があるという。M&A活動の漸減は続くとみられているが、家庭料理分野などで成功した企業には強力な市場がある。NCNによると、2020年は合計で272件のM&A取引が行われたという。
ナチュラルプロダクツ産業における投資の傾向として、代替肉市場は引き続き投資活動のホットエリアである。昨年は、食肉生産の環境的および社会的影響を強調する多くの培養肉製品および肉代替品が投資家の注目を集めた。NCNは、同市場は2021年も投資とイノベーションのトレンドが継続し、活発で競争力がある年になると予測している。

(会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2021年3月26日号」より抜粋)

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