今号のNNB(New Nutrition Business)誌には、ケトダイエットに関係するケーススタディが2件取り上げられています。
欧米でのケトダイエットブームは想像以上の盛り上がりを見せているようです。
そんな中、「ヘルシーエイジング」という言葉に目を引かれました。
いまから7年ほど前、日本では「ロコモティブシンドローム」という言葉に注目が集まっていましたが、欧州では「ヘルシーエイジング」「アクティブエイジング」という言葉がキーワードになっていました。
以下、当時私が使用したセミナー講演資料からの抜粋です。
- 欧州では、「ロコモティブシンドローム」という言葉はあまり一般的でなく、シニアの健康に関しては「ヘルシーエイジング」「アクティブエイジング」という言葉がキーワードになっている。
- 2012年はEUにおいて「アクティブエイジングと世代間の連帯のための年」となっており、高齢化社会への対応を抜本的に見直そうとしている。雇用、社会生活への参加、高齢者の自立をテーマに、様々な政策、支援が発表されている。
- 年金、医療、そのほかの公共サービスを必要とする老齢人口の増大に伴って、これらのサービスをどう維持していくかは深刻な問題
- 「健康の維持、家族や地域社会の営みへの参加、安心できる社会づくりのためのさまざまな機会を最大限に高めるプロセス」をEU全体で考えようと試みている。
先週のグローバルニュース配信から「フレイル」という言葉を多用して深刻な状況をお伝えしてきましたが、もっとポジティブに「ヘルシーエイジング」という言葉をキーワードにビジネスを考えていっても良いのでは、と気づきをもらいました。
今号で取り上げられているノルウェーでの事例は、日本でも十分応用可能な事例ではないかと思いました。
但し、「病者用食品」というネガティブなイメージが付きまとう制度とは一線を画した方が良いのでは、と思います。
■NNBマガジン8月号トピック
●アイスクリームの改革:更なるイノベーションの余地はあるか?
●乳製品がプラントベースと闘うための二通りのチャンス
●ウェルネスビジネスの構築を成功させるための5つのステップ
●深夜のスナック族をターゲットにする睡眠に優しいアイスクリーム
●プレミアムなアルカリ水ブランドの着想を与えたのは海水
●腸の健康がプレバイオティックTrooを多々あるグラノーラの中で際立たせる
●脳を強化するブラックカラント飲料のカギは原産地
●高齢層をターゲットに新鮮で美味しい本物の食品を提供する乳業企業
●ケトフレンドリーなカリフラワー生地を際立たせるのはフレッシュさ
●食の許容範囲は広いが料理する時間のない元バスケットボール選手
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