本日配信のGNGニューズレターでは、冒頭の巻頭言にて弊社代表・武田が、米国のマグネシウムサプリメント市場について取り上げ、考察しています。
国内ニュースからは、
TPCマーケティングリサーチ、機能性食品素材25品目市場について調査結果を発表、矢野経済研究所、国内の飲料市場調査(2020年)結果を発表、5月の家計調査、サプリメントは前年比15.3%増、森永乳業、ビフィズス菌 A1の軽度認知障害疑いがある場合の総合的な認知機能を改善する作用を確認、株式会社みすずコーポレーション、「こうや豆腐パウダー」の機能性表示食品届出完了、5月のドラッグストア販売額、「健康食品」は減少といった話題を取り上げています。
この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。
米国GNC社の破綻に学ぶトレンド分析の重要性
こんにちは、GNG武田です。
令和2年7月豪雨が各地で猛威を振るいました。被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。未だ避難所で過ごされている方も大勢いらっしゃいます。COVID-19感染が心配な中、心が落ち着かない毎日をお過ごしかと思います。1日も早い復旧をお祈りいたします。
先週のグローバルニュースで米国GNC(General Nutrition Center)がチャプター11を申請したという、非常にショッキングなニュースを取り上げました。実は、GNCの経営はここ数年、芳しくありませんでした。
その原因は、GNCはトレンドの波に乗れていないことだと私は見ています。
特に、ナチュラルヘルシーとウェイトウェルネスという2大トレンドに乗れていないことは致命的だと思います。
これは、数字にもしっかり表れています。
少し古いですが2013年の数字です。
Whole Foods Marketの店舗数は360店舗、サプリメントの売上は$1,580M、1店舗当たりのサプリメント売上は$4.39Mでした。一方、GNCの店舗数は6,380店舗、サプリメントの売上は$1,260Mで、1店舗当たりの売上は$0.20Mでした。
なんと、GNCの1店舗当たりのサプリメントの売上はWhole Foods Marketの20分の1以下でした。
もちろん、GNCには店舗面積の小さい店舗も数多くあります。それにしてもこの差には驚くばかりです。因みに、同じサプリメント専門チェーンのVitamin Worldの1店舗当たりの売上は$0.52M、Vitamin Shoppeは$1.33Mでした(Nutrition Business Journal)。
新規領域の機能性表示食品もガイドラインに沿った届出を
ここのところ、「日本初」の機能性表示食品の登場が続いています。
新規成分だから難しい、新規領域の機能性だから難しいということはありません。ガイドラインの要件さえ満たしていれば、新規成分も新規機能性も届出できます。ガイドラインの要件を満たさないものは、根幹にかかわる問題ですので、届出の仕方そのものを見直す必要があります。
機能性表示食品としての届出を検討する際は、最初の見極めが大切です。
(株)グローバルニュートリショングループ 武田 猛
この記事について
GNGでは、会員向けに過去2週間に発売された新製品情報やマーケット情報を纏めGNG独自の分析・洞察をし、月に2回、「GNGニューズレター」として配信しています。
この記事は、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介するものです。
GNGニューズレター(国内情報) 2020年7月16日 トピックス
<国内ニュース(要約)>
●江崎グリコ、機能性表示食品のコラーゲンドリンク発売
●大正製薬、エナジードリンク「RAIZIN SWEETY RED(ライジン スウィーティーレッド)」を期間限定発売
●味の素、機能性表示食品「ブルーベリー&ルテイン」を発売
●森下仁丹、機能性表示食品「ヘルスエイド®カシスアイ®」新発売
●TPCマーケティングリサーチ、機能性食品素材25品目市場について調査結果を発表
●5月のドラッグストア販売額、「健康食品」は減少
●5月の通販売上高、「健康食品」6.3%減
●5月の家計調査、サプリメントは前年比15.3%増
●株式会社みすずコーポレーション、「こうや豆腐パウダー」の機能性表示食品届出完了
●森永乳業、ビフィズス菌 A1の軽度認知障害疑いがある場合の総合的な認知機能を改善する作用を確認
……グローバルニュートリション研究会 会員企業様は、会員サイトにて、すべての記事をお読みいただけます。
[今号のハイライト]
TPCマーケティングリサーチ、機能性食品素材25品目市場について調査結果を発表
[2020/6/29][原文: https://www.nikkei.com/
TPC マーケティングリサーチ株式会社は、機能性食品素材市場について調査し、2019 年度の機能性食品素材25 品目の市場規模は、前年度比3.6%増の3 万8,950t で推移した事が明らかになった。
2015 年の機能性表示食品制度の設立を受けて、拡大基調を維持していると考えられる。
素材別では、食物繊維が 3 万850t で最も市場規模が大きく、次いでコラーゲンが 5,150t、グルコサミンが 1,250t、キトサンが 255t と続いた。特に食物繊維は、加工食品や飲料など様々な分野での起用や、健康食品への採用提案も増加し、同市場の拡大に寄与している。
用途別では、飲料が 1 万 2,300t(構成比 31.6%)で最も大きく、次いで加工食品が 1 万1,850t(同 30.4%)、錠剤・顆粒・カプセルが 8,100t(同 20.8%)であった。
しかし、飲料と加工食品については食物繊維の影響が大きく、同素材を除くと錠剤・顆粒・カプセルが 6 割程度と最も大きくなっている。飲料は、食物繊維やコラーゲンが占める割合が大きく、特に、コラーゲンはインナービューティーや内外美容を謳った美容ドリンクなどへの配合が大半を占めている。
また、近年は機能性表示食品への注目により、参入各社ではエビデンスの確立やSR の作成など、機能性表示食品の開発をサポートする動きがみられる。
(会員向けニューズレター「GNGニューズレター2020年7月16日号」より抜粋)
グローバルニュートリション研究会の会員企業の皆様は、会員ページで最新記事から過去10数年分のバックナンバーまですべての記事を読むことができます。
会員の方はこちら お問合せはこちらグローバルニュートリション研究会とは?
グローバルニュートリション研究会は、世界中のニュートリションに関する情報の洪水の中から価値ある情報を厳選し、タイムリーに提供する日本で唯一の健康食品ビジネスに特化した会員制サービスです。
単なる情報ではなく、これまでに弊社が関わった数多くのプロジェクトから得た経験や知見も惜しみなくお伝えしています。
ご多忙の皆様が、業界動向を短時間で把握できますよう、お役に立てることができましたら幸甚です。
最新記事 by 武田 猛(たけだ たけし) (全て見る)
- 機能性表示食品の届出制度変更、ポイント解説|ウェルネスフード・ワールド第116回 - 2024年10月21日
- サプリメントの定義、存在意義は?|ウェルネスフード・ワールド第115回 - 2024年7月22日
- Nestléの成長戦略|ウェルネスフード・ワールド第114回 - 2024年6月20日