ニュージーランドの産学官連携High Value Nutritionプロジェクト、ほか|GNGグローバルニュース12月12日号

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ニュージーランドの産学官連携プロジェクト、High Value Nutrition(HVN)プロジェクト

GNGでは、会員向けに世界各国の健康・食・栄養に関するニュースをセレクトし、日本語に要約したものを月に2回、ニューズレターとして配信しています。

本日配信したグローバルニュースでは、ニュージーランドの国家プロジェクトであるHigh Value Nutrition (HVN) の一つである「Immune Defence Protein (IDP) 」の事例を取り上げています。

 このHigh Value Nutritionは、産学官連携の大型プロジェクトです。

 ニュージーランドは日本よりもはるかに産学官連携が強く、ニュージーランド特有の産物の付加価値を高めていく動きが大変盛んです。 

現在、世界で急伸しているA2ミルクも、High Value Nutritionプログラムによる臨床試験が実施されています(発表待ち)。

先月来日したWAKATU社も、このHigh Value Nutritionプログラムの支援を受けています。 

ニュージーランドのネルソンを本拠地とするWAKATU(ワカトゥ)社の皆様を、弊社オフィスへお迎えしました!

栄養学を市場に持ち込む最善の方法とは?

New Nutrition Business 2019年6月号では、

価値ある栄養学をうまく利益に反映させる方法」という特集の中で、 

「栄養学を市場に持ち込む最善の方法を知るには、ニュージーランドの『High Value Nutrition Challenge』が最適である。 

政府の支援によるこの科学的知識を増強する10ヵ年のプログラムにより、ヘルスベネフィットを有する商品の開発や、国際市場での販売が可能となる。

(このニュージーランドのHVNプロジェクトと)他との違いは、サイエンスでありながら『コンシューマー・インサイト(消費者の視点)』に導かれている点である」

「消費者理解や消費者の視点を用いた科学的研究は稀であり、大学や研究者らは、口先では賛同するものの、実際には実現しない」

 と述べられています。 

私も3年前に、そして先月ニュージーランドに行ってきました。 

ここには、まだまだワクワクするような素材が眠っていそうです!

 

■GNGグローバルニュース 2019年12月12日号 トピックス

  • インドの大気汚染悪化により、免疫促進・デトックスサプリメント商品の販促キャンペーンが過熱
  • 2020年消費者トレンド、MMR社分析
  • プロテイン商品に対する消費者の意識が浮き彫りに
  • Chobani社、オーツ由来商品を続々と新発売
  • パーソナライズドニュートリションのスタートアップ企業、Paquet社、アンケートベースのサービス提供を開始
  • 「スマートトイレ」はパーソナライズド医療データを進化させるか
  • アルツハイマー病に有効なエルゴチオネインを酵母で生産する可能性
  • オメガ3、海藻が喘息リスクを低減する可能性、韓国研究
  • High Value Nutritionプロジェクト、Quantec Limited社のImmune Value Protein研究に資金援助、ニュージーランド
  • Atlas Biomed社、腸の健康維持を目的としたDNA検査キット、マイクロバイオーム検査キットを販売
  • GMPの上を目指すには
  • 健康食品商品名の標準化を目指す「健康食品命名ガイドライン 2019年版」を公布、中国
  • イタリア当局、サプリメント商品12,000点を押収、食品規制の違反で
  • 食品安全法改正条例が公布、食品の安全への監督強化を主眼に、中国

[今号のハイライト]
High Value Nutritionプロジェクト、Quantec Limited社のImmune Value Protein研究に資金援助、ニュージーランド

[2019/11/28] [原文:nutraingredients.com]

ニュージーランドでは「High Value Nutrition(HVN)」と呼ばれる国家プロジェクトが継続しており、栄養価の高い機能性食品の開発などに力を入れている。そのHVNはこのたび、Quantec Limited社が製造する、牛乳由来のImmune Defence Protein(IDP)の腸バリア機能の改善における有益性を評価する研究に資金を投入した。政府援助資金は10万ドルが予定され、来年1月から国内で開始される。Quantec Limited社によると、IDPは同社が発見、特許を取得した物質で、牛乳の乳清から分離されたたんぱく質である。抗菌、抗炎症、抗酸化作用(トリプルAシステムと呼ばれる)を持つと言われ、食品やサプリメント、パーソナルケアなどさまざまに応用される機能性原料である。

研究では、腸モデルを用いて腸粘膜におけるIDPの活動の特性を明らかにする。これまでの研究(体外研究)によると、IDPは大腸菌といった病原性細菌のみに作用することが知られ、細菌叢のバランスの再調整、あるいはバランスを保持する働きが報告されている。今後、ヒト試験などが進めば、過敏性腸症候群など腸疾患への有効性も期待できるとしている。なお、IDPの現在の最大の市場はラテンアメリカと中国で、ラテンアメリカではスキンケア製品に、中国では幼児用の粉ミルクとして7年間に渡りLaitapブランドを介して実店舗にて輸入販売されており、昨年は乳化したフラックスシードとミックスしたスクイーズパックのRTDも発売。今のところ、これらの最終製品には機能性のヘルスクレームはない。

(会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2019年12月12日号」より抜粋)

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18年間の実務経験と20年間のコンサル経験を積み、38年間一貫して健康食品ビジネスに携わる。国内外750以上のプロジェクトを実施。「世界全体の中で日本を位置付け、自らのビジネスを正確に位置付ける」という「グローバルセンス」のもとに先行する欧米トレンドを取り入れたコンセプトメイキングに定評がある。世界各地にネットワークを築き上げ、情報活用サービス「グローバルニュートリション研究会」主宰。食品会社、化粧品会社、製薬会社の健康食品部門に対して、商品開発・マーケティング・海外進出などのコンサルティングを行っている。人が幸せに生きるためには健康が第一である。健康食品産業は「幸せ創造産業」である、という信念のもと、クライアントの成功を通じ、消費者に支持される業界を目指し、業界で働く人すべてが自分の仕事に誇りと自信をもてるようにしたいという想いから、業界健全化活動にも取り組んでいる。

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