米国FTC、COVID-19の根拠のない治療、予防を謳う製品の関連企業35社へ警告文書を発行、ほか|GNGグローバルニュース2020年6月10日号

こんにちは、GNGの和泉です。

今号もCOVID-19に関連する記事が複数取り上げられています。

すでに「Withコロナ」時代に突入して久しいですが、世界では現在でも多くの新たな感染者が出ています。ご存知とは思いますが、現在COVID-19による死者が一番多い国は米国、それに次いで多いのが英国です。そして死亡率が一番高いのはスウェーデンです。

スウェーデンのCOVID-19対策は疫学者アンデシュ・テグネル博士の指揮により、他の欧米諸国と違い厳しいロックダウンをせずに比較的緩い規制のみで医療崩壊を避けながら集団免疫を獲得するというもので、世界中から注目されていました。ニュースなどではカフェで大勢の人たちが談笑するスウェーデンの状況が度々紹介されており、羨ましく思ったものです。

しかしながら英国ガーディアン紙によると、スウェーデンのCOVID-19による死亡率は、6月2日までの7日間の平均で2位の英国の4.48を上回る5.29となり、100万人あたりの死亡者数は449人だったそうです。これは近隣諸国のノルウェー45人、デンマーク100人などと比べるとあまりに多い数字です。

最近の調査で、4月末までのストックホルムの住民の抗体保有率予想を大幅に下回る7.3%、集団免疫成立の水準とされる50~60%には程遠い状態であることが判明しました。経済への恩恵も期待されていたほどではないと言われています。

そして英国はロックダウン政策を敷いているものの、これまで国外からの入国者に対する14日間の自己隔離を伴う行動規制措置はとっておらず、ようやく6月8日から実施しました。さらにようやく15日から、公共機関を使用する場合のみマスク着用を義務付けるという決定をしています。

ソーシャルディスタンス(現在はフィジカルディスタンス)、そして飛沫感染を防ぐマスク着用の重要性を改めて感じています。

そして今号で紹介されているエンジノールですが、NNBでお馴染みのニュージーランドのサプリメント企業Arepa社目の健康役立つ成分として注目しています。

さらに今号では高脂肪乳製品の効能についても取り上げています。
乳製品の代表格であるチーズですが、NNBでも度々取り上げられているように、近年山羊乳製品注目されつつあります。

米国農務省(USDA)のデータを見ると、一般的な牛乳に比べ、たんぱく質カルシウム豊富ビタミンCも含有しています。

2017年に発表された論文によると、牛乳と比較してMCT(中鎖脂肪酸)多く含まれているため脂肪として蓄積されにくく満腹感が得られやすいといいます。

また、山羊のミルクは牛乳に比べアレルギーを引き起こしやすいA1ガゼインの含有量が少なく脂肪球が比較的小さいため消化が良いといわれています。山羊のチーズには牛のチーズの4~5倍多いオリゴ糖(腸内細菌の餌になるプレバイオティクス)が含まれているため、腸内環境にも良いと言われています。

このように良いことづくしのように思える山羊乳製品ですが、山羊のチーズは特徴的な風味のため好き嫌いが分かれ、山羊のミルクは日本国内ではあまり出回っていないため価格が高めであることが難点です。

山羊のミルクはまだ未体験なので、機会があれば是非試してみたいと思います。

(株)グローバルニュートリショングループ 和泉 美弥子

この記事について

GNGでは、会員向けに世界各国の健康・食・栄養に関するニュースをセレクトし、日本語に要約したものを月に2回、ニューズレター「GNGグローバルニュース」として配信しています。

本日配信したグローバルニュースでは、米国FTC、COVID-19の根拠のない治療、予防を謳う製品の関連企業35社へ警告文書を発行、エンゾジノールが目の健康を維持する可能性、高脂肪乳製品がメタボリック、糖尿病、高血圧などのリスク低減の可能性など14の記事を取り上げています。

この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。

■GNGグローバルニュース 2020年6月10日号 トピックス

●COVID-19収束後も食料品のオンライン購入は継続するか
●ナチュラルプロダクトの売上、前年比で大幅に増加
●腸活による免疫サポートが5月の新商品の大半を占める
●ビタミンK2とD3の相乗効果でそれぞれの有効性が増幅
●パン屑からビタミンCを生成、世界の食品ロスを救うか
●ブリス菌が虫歯予防に有益である可能性、研究2件
●高脂肪乳製品がメタボリック、糖尿病、高血圧などのリスク低減の可能性
●エンゾジノールが目の健康を維持する可能性
●代謝サインで地中海式食生活への遵守度を評価、CVDリスクを予測
●Cargill社、マイクロバイオーム研究開発でEagle Genomics社とプラットフォーム契約を締結
●FDA、パンデミックによる混乱回避でラベル表示要件に一時的柔軟性
●Kemin社のユーグレナ由来サプリメント原料「BetaVia」がEFSAの安全評価を獲得
●Netsle、プラントベースバーガーの名称を「Incredible burger」から「Sensational burger」に変更
●米国FTC、COVID-19の根拠のない治療、予防を謳う製品の関連企業35社へ警告文書を発行

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[今号のハイライト]
米国FTC、COVID-19の根拠のない治療、予防を謳う製品の関連企業35社へ警告文書を発行

[2020/6/4] [ftc.gov]

米国連邦取引委員会(FTC)は4日、新たに35件の警告文書に関するプレスリリースを発表した。
同文書は、COVID-19の治療、予防のための製品またはサービスを販売および配布する企業に5月27日付で送付された。これはCOVID-19禍における健康関連詐欺から消費者を保護する取り組みの一環として行われており、今回で6回目の警告文書送付となる。FTCではこれまでも同様の文書を160以上の企業、個人へ送付している。

今回の警告文書のうち13通は、静脈注射、オゾン療法、免疫増強注射などの治療関連、17通は、ビタミン、サプリメント、コロイダルシルバー、中国のハーブ療法に関連する企業、診療所、医療センターおよび医師らに向けて発行されている。

 各企業は、COVID-19を治療または予防できるというすべてのクレームを差し止め、48時間以内に当局の懸念に対処するために取った行動について当局への通知が要求されている。

(会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2020年6月10日号」より抜粋)

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