こんにちは、GNG武田です。
NNB6月号日本語要約版をお届けします。
今号のNNBでは、コラーゲンに関する記事が2つ取り上げられています。
・コラーゲンケーススタディ:内側からの美を標的にするコラーゲンシリーズ
・成分ケーススタディ:強さを増していくコラーゲン
10 Key Trends 2021から、コラーゲンは動物プロテインの中でも注目されてきましたが、今年に入ってもその傾向は変わらないようです。
実は、2007年、2008年の10 Key Trendsには、「内側からの美」「ビューティーフード」が取り上げられていました。
同じ頃、「スーパーフルーツ」も10 Key Trendsに入っており、主に抗酸化作用が注目されていました。
その為、当時の「ビューティーフーズ」も抗酸化作用を有する素材が使われていました。
コラーゲンはジョイントヘルスやスポーツニュートリション市場では一般的でしたが、この分野ではコラーゲンはまだマイナーな存在でした。
Emmi社 「Beauty Case」「Aloe Vera Drink」
Coca-Cola社 「Minute Maid Antiox Fruit Juice 」
Nestle社 「Contrex」
Laboratories Inneov社(Nestle/L’Oreal社のジョイントベンチャー) 「inneov」
Borba社「Skin Balance Waters」
Danone社 「Essensis」
そして間もなく、「ビューティーフーズ」のトレンドは収束しました。
“beauty-from-within”というコンセプトが根付かなかったことと、効果の実感がなかったことが原因でした。
一方、日本では2006年頃からコラーゲン市場が急拡大していました。
明治(成果)さんの「アミノコラーゲン」、資生堂さんの「ザ・コラーゲン」がそのけん引役でした。
現在、欧米を中心にコラーゲンへの注目が高まっています。
その背景には、やはりエビデンスの蓄積が有ります。
そして、現在もサイエンスへの投資が続いていることも重要です。
Gelita社は、骨、関節、皮膚の健康以外に、創傷治癒、皮膚疾患、口腔の健康、そして今年は免疫分野にも研究分野を拡大しています。
その結果、消費者のみではなく医療関係者の関心も高まっています。
また、商品形態も「スナック化」のメガトレンドを積極的に取り入れ、多様な商品が登場しています。
各種消費者調査の結果では、日本でもコラーゲンの認知度は高く、潜在的なニーズもあることがわかっています。
サイエンスと商品形態を再考する良いタイミングではないでしょうか。
(株)グローバルニュートリショングループ 武田 猛
■NNB(New Nutrition Business)6月号 トピックス
今回、会員向けにお届けしたNNB日本語要約版のタイトルは以下の通りです:
●サステナビリティ戦略は乳製品に対する消費者の信頼性を高める
●鏡の国のOatly
●肉代替品の「破壊者」は崖っぷちに立たされている?
●内側からの美を標的にするコラーゲンシリーズ
●強さを増していくコラーゲン
●宇宙向けのスナックが今や地球上で購入可能に
●チョコレートの健康ハロー効果はオーツミルクからムードに至るまで新たなニッチを開く
●味とリアルフードにこだわったケトグラノーラのチャレンジャーブランド
●戦略変更で90年代のスムージーを21世紀のヘルスベネフィットに再構築
●フランスのチーズメーカーがNutri-Scoreに「No」を突きつける
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[今号のハイライト]
サステナビリティ戦略は乳製品に対する消費者の信頼性を高める
長い間、乳業界が抱える弱点と見られていたサステナビリティは、ゆっくりと、しかし着実に競争上の優位点となりつつある。サステナビリティという王冠を10年間主張してきたプラントベース代替品ブランドに対し、乳業ブランドが対抗している。その結果、プラントベース乳が環境に優しく健康的な選択肢であることをアピールする機会は失われつつあり、そのようなブランドが現在のニッチ状況を打破することは、今後更に難しくなるだろう。
(会員向けニューズレター「NNBマンスリーレポート2022年6月号」日本語要約版より抜粋)
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