本日配信のGNGニューズレターでは、冒頭の巻頭言にて、武田がNNBが毎年実施している5カ国消費者調査の2022年の結果のサマリーについて紹介しています。
国内ニュースからは、遠隔による臨床試験が実施可能な「モニタリング・リサーチサービス」が開始、「認知・記憶力」に関するインターネット調査、認知機能向上のために行いたいこと、キリンの独自素材「プラズマ乳酸菌」シリーズ、2022年の年間販売金額が前年比4割増、ウロリチンAの補給は微生物叢のα多様性を促進し、血管の健康に利益をもたらす、などといった話題を取り上げています。
この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。
こんにちは、GNG武田です。
New Nutrition Businessから、「食と健康に関する信念と行動に関する5カ国における消費者調査」レポート“Consumer Briefing 2023 From protein to carbs, mood & mind to nutrient density: a 5-country survey of food & health beliefs & behaviour”が、先月発刊されました。
NNB 10 Key Trendsを選出する際にも利用されている消費者調査です。
この調査は、2022年8月に、米国、英国、オーストラリア、スペイン、ブラジル5カ国の消費者2,605人から回答を得たものです。調査対象者は決して多くはありませんが、同じ質問を同時に5カ国の消費者に対して実施した点は、高く評価できると思います。
5カ国の消費者に「食事の選び方」を聞いた結果を、最も人気のある食べ方から最も人気のない食べ方まで、ランキング形式でまとめられています。
以下、5カ国の平均値によるランキングを紹介します(矢印は、前年からの増減)。
- 砂糖を避ける ⇓
- 超加工食品を避ける ⇑
- 炭水化物を避ける
- 食物繊維が多い食品を多く摂る⇑
- 肉の摂取量を減らす ⇓
- 健康的な脂肪を多く摂る ⇓
- 免疫力を高める食品を摂る ⇓
- 該当なし ⇑
- 血糖値を上昇させる食品を避ける
- ムード&マインドを高める食品を摂る ⇓
- 栄養素密度の高い食品を摂る ⇑
- 炎症を引き起こす食品を避ける ⇑
- 乳糖を避ける
- 肌を健康に保つ食品を選ぶ ⇓
- プラントベースミルクを多く摂る ⇓
- グルテンを避ける ⇓
- 乳製品を避ける
- ホルモンバランスをサポートする食品を摂る
- 穀物の摂取を控える ⇓
- 種子油を避ける
- ビーガン食を摂る
これらのランキングや出現率は国によって異なっています。
グローバルトレンドを見出す難しさを感じます。
そして、この消費者調査と全て連動しているわけではありませんが、重なっている食行動が『ウェルネストレンド白書』でも調査されています。
10キートレンドを日本のビジネスに活用する際に、この2つの消費者調査は、とても役立つと思います。
是非、ご活用ください。
武田 猛
GNGニューズレター(国内情報) 2023年2月15日 トピックス
<国内ニュース(要約)>
NEW PRODUCTS 新商品
●Imperfect 株式会社、「カカオ香る手作り濃厚プリン」と「チョコレート&コーヒーアソートボックス」をナチュラルローソン店舗で発売
●遠隔による臨床試験が実施可能な「モニタリング・リサーチサービス」が開始
●善玉菌を増やす「こな納豆」×無添加はと麦麹入り「みそ玉」の販売開始
MARKET NEWS マーケット
●「認知・記憶力」に関するインターネット調査、認知機能向上のために行いたいこと
●「オーガニック商品の利用状況」を調査、利用する理由「環境によい」が利用者の5割弱
●2022年12月のドラッグストア販売額、「健康食品」は前年同月比11.1%増加
●2022年12月の通販売上高、「健康食品」は対前年同期比2.8%増加
COMPANY NEWS 企業情報
●植物肉の DAIZ が植物由来タンパクにおけるパイオニア企業 Roquette 社と資本業務提携
●アサヒグループ食品株式会社、2023年の事業方針を発表
●出光興産×J-オイルミルズ、バイオマス事業構築に関する共同検討
●小林製薬×オリオンビール、「生活習慣改善プログラム(血糖値対策)」を発足
●キリンの独自素材「プラズマ乳酸菌」シリーズ、2022年の年間販売金額が前年比4割増
●大塚製薬、ACAPの「消費者志向活動章」を受賞
●ミカレア「金色のユーグレナ(パラミロン EOD-1)がアスリートに与える影響調査」発表
SCIENCE NEWS サイエンス
●ウロリチンAの補給は微生物叢のα多様性を促進し、血管の健康に利益をもたらす
●タンパク質豊富でバランスの取れた食事が、認知機能に有益な影響を及ぼすことが判明
[今号のハイライト]
キリンの独自素材「プラズマ乳酸菌」シリーズ、2022年の年間販売金額が前年比4割増
[原文:PR TIMES Inc.]
キリンホールディングス株式会社は、独自素材「プラズマ乳酸菌」の2022年の年間販売金額が前年比4割増となったことを発表した。
同社が2022年9月に20~69歳の男女3万人に対して行ったウェブ調査によると、消費者が感じている健康課題において、「免疫」が「ストレス」や「睡眠」、「適度な運動」を上回ったという。また、2022年8月に3,146人に対して行ったウェブ調査によると、免疫の維持のために飲食する商品カテゴリーとして、1位が「ヨーグルト」、次いで「発酵食品」、「乳製品」、「お茶」、「乳酸菌飲料/乳性飲料」となり、消費者がさまざまな商品を通して免疫ケアをしていることが分かった。同社は、これらの消費者動向をプラズマ乳酸菌シリーズの販売好調要因として分析している。
プラズマ乳酸菌は、免疫の司令塔であるpDC(プラズマサイトイド樹状細胞)に働きかけ、健康な人の免疫機能の維持に役立つことが報告されている。同社は、プラズマ乳酸菌を含んだ飲料やサプリメントなどの商品「iMUSE」ブランドを展開しており、2022年には、株式会社日本薬健や大正製薬株式会社、常盤薬品工業株式会社と新たに共同し、免疫機能の機能性表示食品を5商品発売した。免疫機能の機能性表示商品のラインアップは、2022年に38商品まで拡大している。
(会員向けニューズレター「GNGニューズレター2023年2月15日号」より抜粋)
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