消費者庁、新型コロナ予防をうたった健康食品などの表示改善を要請、ほか|GNGニューズレター3月16日号

こんにちは、GNG武田です。
延期とされていたNatural Products Expo West 2020の開催中止が正式に決定しました(40年の歴史で初めての事の様です)。

2020年9月23日~26日に米国フィラデルフィアのPennsylvania Convention Centerで開催されるNatural Products Expo East の規模を拡大し、Expo Westに出展予定だった企業も誘致してそちらに照準を合わせるとのことです。
GNGは、Natural Products Expo Eastの視察に行くべきかどうか情報収集を強化し、会員の皆さんに逐次ご案内していきたいと思います。

国内外のCOVID-19予防効果をうたう健康食品等の規制強化について

国内では消費者庁がCOVID-19に対する予防効果を標ぼうする健康食品等の規制強化に動き出しました。

一方、米国ではFDA(米食品医薬品局)とFTC(連邦取引委員会)が、COVID-19の予防・治療・緩和などを主張する詐欺的製品を販売する企業に警告文書を7社に発行しました。

参考URL: FDAウェブサイト Natural Products Insider

※会員限定ページでは、このニュースの日本語要約記事「FDA、FTCがCOVID-19に関する警告文書を企業7社に送付」を参照できます。

人の不安な心につけこむ悪徳商法にNO!

消費者庁は、COVID-19に対する予防効果を標ぼうする健康食品等に対し、緊急的に景品表示法及び健康増進法の観点から改善要請等を行うとともに、SNSを通じて一般消費者への注意喚起を行いました。

どこの国でも、社会不安を背景に、人の不安な心につけこむ悪質商法はいつの時代も横行します。その際、健康食品は利用されやすく、ごく一握りの悪徳企業によって健康食品業界全体の信用が失われることは、許しがたい行為です。

東日本大震災での被災地支援をふりかえる

9年前、東日本大震災による不安定な時、やはり一時的に健康食品による悪徳商法が横行したものの、栄養不良になりがちな避難所での食生活を守るために、管理栄養士の派遣や物資などの支援が実施され、健康食品関連企業は食品や離乳食、介護職、ビタミン・ミネラルなどのサプリメント類などを現地に送る支援を行いました。

参考資料:東日本大震災の対応状況(栄養・食生活支援)等について

今、健康食品業界に求められること

震災で被害を受けられた方、関係者の方は思い出したくないこともあるかと思いますが、この機会に当時の日本人の行動を思い出して頂きたく、当時のGNGニューズレター配信文、本文の抜粋※ をご紹介したいと思います。

健康・栄養食品は、顧客に夢や希望を与える事が出来る素晴らしい存在である。被災された方もされなかった方も、心身ともに健康である事を強く望んでいる事は間違いないであろう。

顧客の期待を裏切らない、満足を超えた感動を与える事ができる商品やサービスの開発こそが、困難を乗り越える力の源泉となるであろう。

※9年前のGNGニューズレターの配信文、本文より引用。会員限定ページでは、GNGが東日本大震災後に配信したメールやニューズレターからの引用をさらに紹介しています。

世界中から日本人が尊敬を集めた時を思い出して頂きたいと心から願っています。

(株)グローバルニュートリショングループ 武田 猛

この記事について

GNGでは、会員向けに過去2週間に発売された新製品情報マーケット情報を纏めGNG独自の分析・洞察をし、月に2回、「GNGニューズレター」として配信しています。

本日配信したGNGニューズレターでは、東日本大震災での被災地支援をふりかえっています。

国内ニュースからは、消費者庁が新型コロナ予防をうたった健康食品などの表示改善を要請、 食物繊維摂取量が多いほど死亡リスク低下、 スターバックスから2種類の植物性ミルクが新登場 、といった話題を取り上げています。

この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。

GNGニューズレター(国内情報) 2020年3月16日 トピックス

<国内ニュース(要約)>

●アサヒ飲料、機能性表示食品「ラクトスマート」新発売、機能性表示食品「『届く強さの乳酸菌』W(ダブル)」リニューアル
●スターバックスから2種類の植物性ミルクが新登場
●富士経済、機能志向食品(サプリメント)の国内市場調査結果を発表
●明治、100品目以上で賞味期限を「年月」表示へ
●大塚製薬、マレーシアに医薬品販売のための現地法人を設立
●ハウス食品グループ本社、メドケアに出資
●食物繊維摂取量が多いほど死亡リスク低下
●キリンHDと順天堂大、腸内細菌を用いたアレルギー疾患の新たな予防・治療方法のための研究を開始
●新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う中国産輸入原材料の供給不足を受けた、食品表示法に基づく食品表示基準の弾力的運用について
●消費者庁、HMBサプリの広告、エムアンドエムに措置命令
●消費者庁、ふるさと和漢堂に1,305万円の課徴金納付命令
●消費者庁、新型コロナ予防をうたった健康食品などの表示改善を要請

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[今号のハイライト]
消費者庁、新型コロナ予防をうたった健康食品などの表示改善を要請

[2020/3/11][原文: caa.go.jp]

消費者庁は、新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする健康食品等に対し、緊急的に景品表示法及び健康増進法の観点から改善要請等を行うとともに、SNSを通じて一般消費者への注意喚起を行った。

消費者庁では、2020年 2月 25日から同年 3月 6日までの期間、インターネット広告において、新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうするウイルス予防商品の表示について緊急監視を実施した。

この結果、健康食品 40商品、マイナスイオン発生器・イオン空気清浄機 3商品、空間除菌剤 3商品の表示について、新型コロナウイルスに対する予 防効果を標ぼうする文言等が確認された。

健康食品ではビタミン Cやビタミン D、梅肉エキス、オリーブ葉エキス、マヌカハニー、タンポポ茶、あおさ、霊芝などで不適切な表示が見られた。

新型コロナウイルスについては、特性が明らかではなく、民間施設における試験等の実施も不可能な現状である。
このため、予防効果を標ぼうする商品については、現段階においては客観性及び合理性を欠くものであり、消費者の商品選択に著しく誤認を与えるものとして、景品表示法(優良誤認表示)及び健康増進法(食品の虚偽・誇大表示)の規定に違反する恐れが高いと 消費者庁は指摘している。

(会員向けニューズレター「GNGニューズレター2020年3月16日号」より抜粋)

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18年間の実務経験と20年間のコンサル経験を積み、38年間一貫して健康食品ビジネスに携わる。国内外750以上のプロジェクトを実施。「世界全体の中で日本を位置付け、自らのビジネスを正確に位置付ける」という「グローバルセンス」のもとに先行する欧米トレンドを取り入れたコンセプトメイキングに定評がある。世界各地にネットワークを築き上げ、情報活用サービス「グローバルニュートリション研究会」主宰。食品会社、化粧品会社、製薬会社の健康食品部門に対して、商品開発・マーケティング・海外進出などのコンサルティングを行っている。人が幸せに生きるためには健康が第一である。健康食品産業は「幸せ創造産業」である、という信念のもと、クライアントの成功を通じ、消費者に支持される業界を目指し、業界で働く人すべてが自分の仕事に誇りと自信をもてるようにしたいという想いから、業界健全化活動にも取り組んでいる。

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