サプリメントトレンド：7つの成長カテゴリー、ほか｜GNGグローバルニュース2023年11月10日号

こんにちは、GNGの和泉です。
11月10日号のグローバルニュースをお届けいたします。

今号では、サプリメントの成長トレンド、パーソナライズドニュートリションの開発ではエコシステムも考慮すべきという専門家の意見、高ポリフェノール摂取が老化を遅らせる可能性、Swisse 社がオーストラリアで収載・評価済み医薬品の承認を取得、米国NY州の18歳未満の消費者に対する減量およびスポーツニュートリションサプリメントの規制法案に州知事が署名など、様々な記事をとり上げています。是非ご覧ください。

11月に入り、NNBから10 Key Trends 2024が発刊されました。日本語要約版は来年1月に皆さまへお届けいたしますので、楽しみにお待ちください。

10 Key Trends 2023では、新たに『リアルフード＆超加工食品の挑戦』が仲間入りしましたが、2024年版でも引き続きトレンド入りしています。
最近、BMJ誌に発表された、米国、スペイン、ブラジルの科学者が36カ国の281の研究を分析した研究によると、成人の約7人に1人（14％）、子供の約8人に1人（12％）がUPF依存症であることが判明したそうです。これは食品依存を測定するために作成されたYFAS（Yale Food Addiction Scale）で測定されました。

成人のアルコール依存症は14％、タバコ依存症は18％とされており、子供のUPF依存症の割合が12％という結果に対し、研究者は「前例がない」ものと評しています。精製炭水化物と脂肪を多く含むUPFは脳の報酬系に相乗作用をもたらすため、UPFが依存性物質とみなされる可能性があると、本研究で示唆されています。

UPF の大量摂取は深刻な健康上の問題を引き起こすため、科学的な裏付けが進めば、アルコールやタバコと同様に依存性物質として分類される可能性もあるとされています。UPFは欧州全体で1日の平均摂取カロリーの27％を占め、英国、米国、カナダでは50％以上を占めていることから、この問題は、世界的に今後ますます深刻化していくと考えられます。

皆様のビジネスのお役に立てますと幸甚です。

和泉　美弥子

この記事について

GNGでは、会員向けに世界各国の健康・食・栄養に関するニュースをセレクトし、日本語に要約したものを月に2回、ニューズレター「GNGグローバルニュース」として配信しています。

この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。

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■GNGグローバルニュース　2023年11月10日号　トピックス

Market News　マーケット
●サプリメントトレンド：7つの成長カテゴリー
●パーソナライズドニュートリション：製品だけでなくエコシステムも考慮する必要性

Science News　サイエンス
●AIモデルが健康機能食品の新規成分を見つけ出す可能性
●オーストラリアの妊婦のコリン摂取は推奨基準値を下回る
●経口栄養補助食品は高齢者の栄養不足を予防する可能性
●高ポリフェノール摂取は生物学的老化を遅らせる可能性
●カフェイン、テアクリン、メチルリベリンの混合はゲーマーのパフォーマンス向上に有効である可能性

Company News　企業情報
●Swisse 社、オーストラリアで同社初の「収載・評価済み」医薬品を来年発売

Regulatory News　法規制
●CBD業界にとって「歴史的」瞬間：英国政府が推奨THC上限値を受け入れる
●米カリフォルニア州の食品安全法に対する専門家の意見
●「インドの食品安全規制政策は非常に保守的」：元FSSAI局長の話
●「消費者の選択にとって悲しい日」:ニューヨーク州知事がサプリメント規制法案に署名

[今号のハイライト]サプリメントトレンド：7つの成長カテゴリー

[2023/10/16] [newhope.com]

2023年のビタミンおよびサプリメントの売上はアップダウンを繰り返しているが、これはインフレ懸念やトレンドの変化などによるものだと考えられる。
SPINSによると、パフォーマンス系ニュートリションの成長率は34.3％、プロテインサプリメント、ミールリプレイスメント（食事代替品）は14.1％と健闘している。ここでは、サプリメント分野で注目すべきカテゴリーを幾つか紹介する。
・健康全般を重視
水分補給（49.0％）、パフォーマンス向上 (31.9%)が目立った成長を見せた。また、エナジーサポート（6.3％）、消化器系の健康（3.8％）が売上を伸ばし、消費者の関心は、「生涯を通してアクティブに過ごす」ことをサポートする商品に向いている。つまり、単なる寿命の延伸ではなく、健康寿命をいかに伸ばすかが大きなカギとなる。
・急成長する機能性成分
機能性成分は、主に特定の健康上の懸念に対処するものだ。特に成長を見せたのが、パフォーマンス、そして最近では血圧サポートでも注目されているビートルート（62.8％）だ。DHA製品も堅調で13.5％を示した。また、アシュワガンダが6.3％、その他のアダプトゲンハーブとしてイワベンケイも注目株である。消化系サポートではラクターゼが7.8％を示した。
・ミネラル、プロバイオティクス、ホメオパシー
ビタミン・ミネラルの売上は前年を下回るサブカテゴリーが多いものの、ミネラルが5.2％の伸びを示した。ホメオパシーでは単一ハーブが20.8％、調合ハーブは2.6％、さらに食物繊維系製品が消化器系サポートとして8.1％の成長を見せた。
・女性の健康
女性の健康に焦点を当てたサプリメントは全体的に2.1％減少したが、一部のカテゴリーは依然として成長している：消化器系（27.2％）、妊娠・出産系（4.5％）、排尿系（3.8％）、骨の健康（3.2％）。更年期障害関連サプリメントは実店舗では減少しているが、オンラインでは引き続き消費者の関心を集めているという。近い将来、更年期サプリメントの売上が好転する可能性がある。
・スポーツニュートリション
上述の通り、パフォーマンス系ニュートリションは前年比34.3%増と力強い成長を遂げている。成長を牽引しているのは主に水分・電解質補給（52.2%）である。また、クレアチンが114.4％と急成長し、プレワークアウトが33.7％、イントラおよびポストワークアウトは28.1%と、手堅く成長している。クレアチンは、筋力アップを目指す若い男性の関心を集め、さらに、ブレインヘルスに興味を持つ女性などへと市場を拡大している。
・水分・電解質補給の拡大
屋外でエクササイズをする消費者が増え、水分・電解質補給商品が売り上げを伸ばした。この傾向は夏以外の季節でも続き、50％以上の成長を見せている。これまでは厳しい練習を行うアスリートに限られていたが、最近では、水分・電解質補給の重要性が一般の消費者にも浸透し、入手しやすくなっている。
・Gut Tok
ソーシャルメディアの力は巨大で、特に最近では、ヘルストレンドについて語るTik Tokコンテンツが増えている。例えば、非公式に「天然の Ozempic（糖尿病治療薬）」として知られるベルベリンがTik Tok上で話題となり売上を伸ばした。また、2022年には腸内環境全般が人気のテーマとなり、関連するハッシュタグ（腸の健康、Gut Tok、過敏性腸症候群、プロバイオティクスなど）の再生数が70億回を超えた。TikTokからは目が離せない。

（会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2023年11月10日号」より抜粋）

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