APAC:2021年、F&B業界が知っておくべき新しい規制、ほか|GNGグローバルニュース2021年1月26日号





こんにちは、GNGの和泉です。

1月20日、バイデン政権への移行に伴い、トランプ政権時に指名された米国食品医薬品局(FDA)長官Stephen Hahn博士が辞任しました。

New York Times紙によると、長官代理には、FDAのCenter for Drug Evaluation and Research (CDER/薬物評価および調査センター)で長年にわたり責任者を務めるJanet Woodcock博士任命されたとのことです。同博士は、昨年5月よりCOVID-19ワクチン早期実用化を目指すために前政権が掲げたOperation Warp Speed(ワープ・スピード作戦)に参加していました。

現在、新常任長官候補として挙げられている名前の中には、主席副長官Amy Abernethy博士、元副長官であるJoshua Sharfstein博士も含まれています。

米国の自然食品およびサプリメント業界団体であるUnited Natural Products Alliance(UNPA)会長Loren Israelsen氏によると、Sharfstein博士は現行の栄養補助食品健康教育法(DSHEA)の問題を理解している人物だそうです。一方のAbernethy博士は、CBDの継続的な評価に深く関わっている人物です。

現時点で、次のFDA長官がいつ任命されるのかは不明ですが、米国の自然食品およびダイエタリーサプリメント業界大きな影響を与えることは間違いないと思われます。

さて、今号のグローバルニュースでは、APAC2021年動きがあるとみられている規制や、トレンドに関するニュースなどが盛りだくさんです。

特にASEANハーモナイゼーションが達成されると、自社製品規格が「ASEAN基準」に達している企業にとっては市場が大きくなり、事業機会拡大するということになり、注目が集まっています。

2021年注目されるトレンドとして、免疫サポートプラントベース食品はもちろんのこと、New Hope Network社の分析の中で、各ブランドは今後、ただ製品を生産し販売するというだけではなく、ブランドの在り方目指すところ製品の機能性などについて消費者の共感を呼ぶようなストーリーテラーになることが求められるということです。

さらに機能性食品主要ブランドが注目するトレンドでは、ストレスおよび睡眠の改善も挙げられていました。

そして先日、米国大手メディアCNN underscoredで、栄養士監修による在宅勤務中に手軽にとれるヘルシースナックが紹介されていました。それによると、「健康的だからといって、食べたくもないスナックを選ぶべきではない」ということです。味覚を満足させることも非常に重要なのだそうです。その上で、添加糖について注意し、食物繊維含有量の多いスナックを勧めています。

例として定番のプロテインバーを始め、スキール、デーツ、ヒヨコマメやビーツスナック、カップ入りのオートミール、パック入りサーモン、そしてローストされた枝豆などが紹介されていました。商品のラインナップに日本とは違う米国らしさを感じました。

英国の業界専門誌NNB(New Nutrition Business)も以前からスナック化戦略強く推奨しています。やはり今、手軽でヘルシーなスナック求められているのだと感じます。

これらのトレンドについては、先日GNGが日本語要約版として発行したNNBの【10キートレンド 2021】にも詳細に記載されていますので、ぜひ、グローバルニュースと併せてお読みいただくことをお勧めいたします。

皆様のビジネスにお役立ていただけますと幸いです。

(株)グローバルニュートリショングループ 和泉 美弥子

この記事について

GNGでは、会員向けに世界各国の健康・食・栄養に関するニュースをセレクトし、日本語に要約したものを月に2回、ニューズレター「GNGグローバルニュース」として配信しています。

本日配信したグローバルニュースでは、APAC①:2021年、F&B業界が知っておくべき新しい規制、APAC②:2021年、サプリメント業界が知っておくべき新しい規制、GNC、Nestlé、GO Healthy、キリンによる2021年の機能性食品トレンド、Brightseed社、AIを使用し肝臓および代謝の健康に作用する植物由来成分を発見、など14の記事を取り上げています。

この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。

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■GNGグローバルニュース 2021年1月26日号 トピックス

●COVID-19の影響を受け2020年に目立った6つのトレンド
●GNC、Nestlé、GO Healthy、キリンによる2021年の機能性食品トレンド
●Kerry社が発表する2021年のトップフレーバーおよび成分
●Brightseed社、AIを使用し肝臓および代謝の健康に作用する植物由来成分を発見
●低炭水化物食は6カ月間で2型糖尿病を軽減する可能性
●APAC①:2021年、F&B業界が知っておくべき新しい規制
●APAC②:2021年、サプリメント業界が知っておくべき新しい規制
●社名に「ナチュラル」を含む企業は自社製品にも天然由来成分を使用すべき:NAD勧告
●米FDA: CBDに関する現在の取り組みの概要
●「米国人のための食事指針(2020-2025年版)」発行と業界の反応
●培養肉を世界で初めて承認したシンガポール、企業に対し安全性の優先と早期の申請を奨励
●COVID-19禍でダイエタリーサプリメント取扱事業者に対するFDA査察数が激減
●USDA、米国ヘンプ国内生産に関する規則制定の最終段階
●EFSA、昆虫(ミールワーム)をノベルフードとして承認

[今号のハイライト]
APAC①:2021年、F&B業界が知っておくべき新しい規制

[2021/1/5] [foodnavigator-asia]

アジア太平洋地域(APAC)の食品および飲料業界(以下F&B業界)が知っておくべき2021年の上位8つの規制の最新情報は下記の通りである。

(1)インドネシアの雇用創出オムニバス法案
雇用創出オムニバス法案とは、雇用創出のための投資誘致を目的とし、労働(最低賃金、退職金、失業補償)、投資など11分野について、関連する法律79本を一括して改正するもの。昨年10月5日、インドネシア国会本会議で可決された。この法案は2021年初頭に施行され、中期まで続くと予測されている。ただし、同法案は実質的な内容について大統領規程や政府規制に委任する条文が多く、不透明な部分が多いため労働組合などが大きく反発し、各地で抗議行動が広がっている。
Centre for Indnesian Policy Studies (インドネシア政策研究センター/ CIPS)の研究責任者Felippa Amanta氏は、この施行によりインドネシアのF&B業界に最も影響を与える可能性があるのは、食品輸入および事業許可のカテゴリーであると考えている。

(2)オーストラリア国内のオーガニック法令と“オーストラリア製”
オーストラリアのオーガニック産業では、これまで正式な法律がほとんどないため、主に自主規制だった。現在、強制力のある国内のオーガニック規制がないため、国際市場への輸出管理は自主規制としてNational Standard for Organic and Bio-Dynamic Produce(有機およびバイオダイナミック農法の国家基準)を採用している。業界は、さらなる輸出市場の拡大に向け、正式な国内規制が実現することを期待している。

(3)インドおよびオーストラリアのプラントベース製品表示規制
インド食品安全基準局(FFSAI)は2020年、プラントベース製品において乳製品用語の使用を禁止する草案を発表した。これが承認された場合、2021年中に施行される可能性がある。これはプラントベース擁護団体Good Food Institute(GFI)Indiaを含むプラントベース業界から、市場の成長を抑制する可能性があるとして猛反発を受けている。
オーストラリアでも同様の議論が起きており、今後さらに増加すると見られている。しかしオーストラリアのシンクタンクFood Frontierの政策及び政府関係担当ディレクターであり、代替タンパク質のエキスパートアドバイザーSam Lawrence氏は、オーストラリアおよびニュージーランドの食品規制大臣フォーラムはそのような規制の実施を求める声を却下していると述べた。

(4)インドの培養肉規制
 インドではプラントベース乳製品の命名に関する規制について熱く議論されているが、培養肉に関してはほとんど議論されていない。しかし現在、FFSAIは同市場における規制のためのデータを収集しており、インドの培養肉企業の共同創設者であるSiddharth Manvati博士によると2021年中にはガイダンス案が発表される予定であるという。

(5)タイの塩税
Food Science and Technology Association of Thailand(FoSTAT/タイ食品科学技術協会)のAnadi Nitithamyong会長教授によると、タイでは、2021年中に塩税が施行される可能性が高いと予測されている。また、調味料として塩を使用する食品は課税対象となるが、防腐剤として使用する食品は対象とならないことが予想される。個々の食品やカテゴリーに課される税額の詳細については、まだ政府から発表時期は未定であるという。

(6)シンガポールの砂糖入り飲料(SSB)ラベル制度の不確実性
シンガポール政府は2020年3月、Nutri-Gradeと呼ばれる新しい砂糖入り飲料(Sugar-Sweetened Beverages、以下SSB)ラベルシステムを発表した。
2021年に実施される予定だが、まだ詳細は明らかになっていない。
SSBは糖度に応じて色でラベル表示され、最も糖分が少ない順から、「A」(濃い緑色)、「B」(薄緑色)、「C」(黄色)、「D」(赤)となる。糖度が10%を超える飲料はDに格付けされ、広告規制の対象となることが判明している。しかしこの実装についてもいまだ明確に公表されていない。

(7)日本のビール、発泡酒における酒税の統一
日本政府は、ビール(麦芽50%以上)の減税を行い、一方で発泡酒(麦芽25%未満の低麦芽ビール)および新ジャンルのアルコール飲料(第三のビールと呼ばれるエンドウ豆またはトウモロコシから作られた非麦芽ビール)の増税により、国内の異なるアルコールにおける税差の縮小を計画している。 現在、日本では発泡酒や新ジャンル飲料よりも通常のビールが課税されているが、政府は段階的に税制改訂を実施し、2026年10月迄にこの3つのカテゴリーの税額を350mlあたり一律54.25円とすることを目標としている。

(8)インドの食用油と牛乳における栄養強化規制
インドではさらに、2021年の第一四半期より食用油と牛乳の栄養強化規制が実施される。FFSAIのInoshi Sharma氏によると、これは食用油および乳製品を扱うすべての食品飲料企業に義務付けられる。しかし同氏は、ほとんどの企業はすでに栄養強化を行っているため、この規制の実施に関してはそれほど大きな課題はないと予測している。多くのインド人が菜食主義者のため、特に不足しがちなビタミンAおよびDの補填が期待されている。

(会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2021年1月26日号」より抜粋)

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