一昨日、日本OTC医薬品協会さんのお招きで、「海外におけるヘルスクレーム」についてお話ししてきました。
米国、EU、ASEAN、FSANZ(オーストラリア、ニュージランド)のヘルスクレーム制度と実例をお話させて頂きました。
改めて思ったことは、これらの国、地域ではサプリメント(ダイエタリーサプリメント/フードサプリメント/ヘルスサプリメント)の定義がされており、一般の食品、食事とは分けられており、あくまで食事を補完するものとして取り扱われています。
日本の保健機能食品制度にはこの視点がありません。この状態を放置すると、将来的に制度的な矛盾を抱えることになるのでは、と危惧しています。
ニュージランドではダイエタリーサプリメントとは別に機能性食品(Supplemented Food)の制度があります。
国の定める規格基準に準じるか、企業自らSRを実施して届出をするという、日本の栄養機能食品と機能性表示食品の制度を合わせたような制度です。但し、サプリメントは含みません。
ニュージランドの機能性食品制度ではヘルスクレームをするためには栄養プロファイルスコア基準(Nutrient Profiling Scoring Criterion : NPSC)に適合していることが求められます。
例えば、飽和脂肪酸、砂糖、食塩の多い食品はヘルスクレームをすることが認められません。
糖分や脂質の多いチョコレートや菓子類には認められませんが、フルーツや野菜、たんぱく質や食物繊維の多い食品はプラスでポイントが付与され、
それらのポイントの総スコアが計算されます。以前ご紹介させて頂いた“Health Star Rating System”のベースとなるものです。
ニュージランドのMPI(Ministry for Primary Industries:第一次産業省)の担当官と話をした際、日本の機能性表示食品の
中にチョコレートや菓子類があることに驚いていました。
機能性食品の多くは成分を添加、強化した商品が多いのですが、欧米のトレンドはそれとは逆で、食材そのものが持つ健康パワー、ナチュラルヘルシーとなっていることは何とも皮肉です。
本号では、New Nutrition Business誌の10キートレンドのトレンドを整理してみました。
先月、FOOCOMさん主催のセミナーで佐々木敏先生のお話を聞かせて頂き、大変勉強になりました。
「SRは、テクニックより倫理が重要」というお言葉は心に響きました。
そのようなこともあり、GNGでは質の高いSRを広げるために、この度、SR受託事業を開始しました。
セミナー受講者は佐々木先生の開発された食習慣アセスメント(BDHQ)を無料で受けることが出来ましたので、早速やってみました。
昨日結果が届き、ドキドキしながら結果を見ました。
「改善が必要」と指摘された点は「食塩が多い」「アルコールが多い」、「注意が必要」と指摘された点は「食物繊維が少なめ」「カルシウムが少なめ」でした。
ビタミン、ミネラルで「少ない」と指摘されたのはビタミンB1だけでした。
簡易質問票に答えるだけで、これだけのことが分かりました。
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■GNGニューズレター 2017年2月1日号トピック
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●ファミリーマートとRIZAP、糖質を抑えた「RIZAP 辛味噌ラーメン」と「RIZAP 生姜醤油ラーメン」を発売
●ミニストップ、健康応援商品「糖質をコントロールしたパン」を発売
●セブン&アイHD、特定保健用食品「セブンプレミアム そのまま飲める炭酸水プラス」を発売
●江崎グリコ、糖質とカロリーをコントロールしたアイスの新ブランド「SUNAO(スナオ)」を発売
●森永製菓、たんぱく質&食物繊維入り「ヘルシースナッキング」6品を発売
●ファンケル子会社、目の疲労感を緩和する機能性表示食品「スマホえんきんR」を発売
●味の素、頭の疲れのケアをサポートする機能性表示食品「毎朝ヒスチジン」を自社通販で発売
●カルビー、オーストラリアで事業開始
●青柳総本家、「青柳ういろう forアスリート」を発売中
●サントリー健康科学研究所、EPA・DHA摂取による中高年者のうつ傾向リスクの低下を確認
●11月の通販売上、「健康食品」は前年比8.3%増
●矢野経済研究所、健康食品市場に関する調査(2017年)を実施
など