欧州におけるプロバイオティクス利用の1%増加、100億ユーロの経済効果を示唆、ほか|GNGグローバルニュース2026年7月9日

こんにちは、GNGの市野です。

海外の食品・健康産業では、市場の変化から研究開発、規制まで幅広い動きが続いています。業界の流れを俯瞰できるニュースをお届けします。

例えば…

・欧州におけるプロバイオティクス利用の1%増加、100億ユーロの経済効果を示唆
プロバイオティクスの利用率がわずか1%高まるだけで、欧州全体に100億ユーロ規模の経済効果が見込まれるとの試算が示されました。
健康価値だけでなく、社会・経済への影響を踏まえた新たな評価軸として関心を集めています。

・米国CPG大手が「より健康的な食品」を再定義、クリーンラベルと手頃な価格の両立へ
米国の大手食品メーカーでは、「健康的な食品」の考え方が変化しています。
クリーンラベルだけでなく、価格とのバランスも重視する動きが広がり、商品設計やブランド戦略にも影響を与えそうです。

・英国の専門家、更年期女性の腸の健康とQoL改善に向けたプロバイオティクスの可能性を強調
更年期に伴う不調への対応として、英国の専門家が腸内環境に着目したプロバイオティクスの可能性を紹介しています。
女性の健康ニーズが多様化する中、新たな商品開発やエビデンス構築の方向性を考える上でも示唆のある内容です。

このほかにも、腸や脳の健康に関する最新研究、新技術、各国の制度動向など、多彩なニュースを掲載しています。

あわせて読むことで、海外市場の変化や業界全体の流れをより立体的に捉えていただけます。

この記事について

GNGでは、会員向けに世界各国の健康・食・栄養に関するニュースをセレクトし、日本語に要約したものを月に4回、ニューズレター「GNGグローバルニュース」として配信しています。

この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。

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■GNGグローバルニュース 2026年7月9日号 トピックス

Market News
●次世代プラントベース肉代替品セクターの成功:科学から「アクセス」と「実行力」への転換
●2026年夏のトレンドFricy:フルーツとスパイスの融合が飲食業界に新たな好機
●米国CPG大手が「より健康的な食品」を再定義、クリーンラベルと手頃な価格の両立へ
●The Vitamin Shoppe社、2026年健康トレンド報告:透明性と信頼が市場を牽引

Products & Technology News
●Zoe社、英国の食物繊維不足解消に向け新商品The Gut Health Barを投入
●腸の「死角」を解明する小型スマートカプセルGISMOの革新技術

Science News
●脳の健康に特化した食事ガイドライン策定を目指す:IAFNS社が栄養成分の評価プロジェクトを推進
●英国の専門家、更年期女性の腸の健康とQoL改善に向けたプロバイオティクスの可能性を強調
●HEM Pharma社とAmway Research and Development社、プロバイオティクスとフィトニュートリエント配合製品による腸の健康改善効果を確認
●「ルテイン」と「ゼアキサンチン」の摂取が10代の注意力と処理速度を向上 Bio-gen Extracts Pvt. Ltd社の「Lute-gen」を用いた最新RCT
●大豆とルパン種子のたんぱく質飲料、メタボリックヘルスと腸の健康を改善する可能性

Regulatory News
●インドネシア当局、伝統生薬「Jamu」のグローバル展開を支援する新イニシアチブ「BRIDGE」を始動
●欧州フードサプリメント業界、インフルエンサーマーケティングの自主規制指針を発表
●微生物イノベーションの鍵は規制対応にあり:欧州専門家が初期段階からの戦略的計画を提言
●欧州におけるプロバイオティクス利用の1%増加、100億ユーロの経済効果を示唆
●FDA、GRAS制度見直しの方向性を具体化 Mandatory Notification制度設計が前進

[今号のハイライト]

欧州におけるプロバイオティクス利用の1%増加、100億ユーロの経済効果を示唆

IPA Europe社が依頼した社会経済評価(Socio-Economic Assessment; SEA)によれば、欧州全体でプロバイオティクスの利用がわずか1%増加するだけで、年間100億ユーロ以上の経済的影響をもたらす可能性がある。

この報告書は独立した戦略コンサルティング会社であるRud Pedersen社によって作成され、ポーランドで開催された第19回 International Scientific Conference on Probiotics, Prebiotics, Gut Microbiota, and Health (IPC; 国際プロバイオティクス・プレバイオティクス・腸内細菌叢・健康科学会議)において、IPA Europe社のエグゼクティブディレクターであるRosanna Pecere氏により発表された。

本評価は、プロバイオティクスが疾患症状を軽減する直接的コスト、生産性を向上させる間接的コスト、および生活の質を改善する無形コストを測定することを目的としている。特に乳糖消化に課題を持つ患者において、乳糖分解活性を持つプロバイオティクスは症状を最大50%緩和し、年間70億〜95億ユーロの節約に寄与することが示唆されている。また、高齢者施設における便秘管理コストの削減など、公衆衛生上のベネフィットも強調されている。

Pecere氏は、欧州における規制の枠組みの欠如が消費者の混乱を招いていると指摘する。
欧州連合(EU)レベルでの統一された定義やルールが存在しないため、フランスやイタリアなど加盟国ごとに異なる定義やラベル表示、ヘルスクレームの運用がなされており、市場の細分化が大きな課題となっている。これに対し、IPA Europe社は啓発プラットフォームを立ち上げ、プロバイオティクスを公衆衛生向上のための費用対効果の高い戦略として推進する方針である。

出典
NutraIngredients(2026年7月1日)
https://www.nutraingredients.com/Article/2026/07/01/european-cost-analysis-billions-could-be-saved-with-wider-probiotic-use/?utm_source=newsletter_daily&utm_medium=email&utm_campaign=01-Jul-2026&cid=DM1283508&bid=1023623838
 (会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2026年7月9日号」より抜粋)

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