技術主導のイノベーションの成功目指し実証済みの戦略を取り入れたVow社｜NNBマンスリーレポート2025年2月号

こんにちは、GNG武田です。

これまで何度も取り上げられている通り、代替プロテイン事業の多くが苦戦を強いられています。
今号ではその原因を分析しています。
使い古されている「イノベーション普及理論」ですが、そこから学ぶことが出来ていない企業がいかに多いか、改めて知ることになりました。
PLC（プロダクトライフサイクル）は、マーケティングの基本中の基本なのですが、無視しているのでは、と思われる事例が多いと思います。
NNBでも古くからケーススタディで使用しています。
また、10キートレンドを検討する際にも、必ず使用しています。

NNBは、PLCのステージごとに「テクノロジーコンシューマー」「ライフスタイルコンシューマー」「マスマーケットコンシューマー」の3つのターゲットコンシューマーを設定しています。

ニュートリションビジネスのボリュームゾーンは「ライフスタイルコンシューマー」で全体の約30％と言われています。

代替プロテインの失敗の多くは、いきなりマスマーケットへ参入したためです。
特に肉代替品では、ターゲティングそのものが間違っていたと言えます。
今になってみれば失敗して当然、当たり前のことなのですが、5年前は多くの企業が魅力を感じ、参入が相次いでいました。

今号では、ボリュームを追わず、アーリーアダプターに狙いを定めた2社の事例が取り上げられています。
マーケティングの定石ですが、成功するとは限りません。
しかし、これまでのように、失敗すべくして失敗した事例とは異なり、戦略的には正しいと思います。

今年のExpo Westでも多くの代替プロテインが出展されていると思います。
正しい戦略に基づいているのか、しっかりと分析します。

武田　猛

この記事について

GNGでは、会員向けに英国発信の食品・栄養・健康分野の業界専門誌【NNBマガジン（New Nutrition Business）】を日本語に要約し、定期的にお届けしています（月1回）。

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この記事では、その会員向けマガジンの一部を抜粋してご紹介させていただきます。

■NNB（New Nutrition Business）2月号　トピックス

今回、会員向けにお届けしたNNB日本語要約版のタイトルは以下の通りです：
●プレミアム乳原材料に照準を定める「アニマルフリー」の新規ビジネス
●技術主導のイノベーションの成功目指し実証済みの戦略を取り入れたVow社
●米国の牛肉ブーム、代替肉は消費者嗜好の変化で落ち込む
●認知、免疫、そしてその先へ：MFGMの幅広い可能性
●培養肉で高級路線を行くVow社
●伝統的な「リアルフード」ブランドが米国のアイスクリーム市場を再定義
●ヘルシーな人々、ヘルシーな地球のためのグラノーラとスナック
●利便性はナッツバタービジネスを後押しできるか？
●成功を牽引するのは消費者の健康トレンドとの強いリンク
●プロテイン、プロバイオティクス、脂質に対する恐れの衰退、「本物」からパワーを得るヨーグルト市場

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[今号のハイライト]

技術主導のイノベーションの成功目指し実証済みの戦略を取り入れたVow社

Vow社（p.17のケーススタディ参照）とTurtle Tree社（p.3参照）の2社は、消費者に培養肉や「アニ
マルフリー乳製品」（精密発酵の製品）を提供しようと考えている企業にとって、有益な戦略上の教
訓を与えてくれる。これらの2つの分野で競争しようとしている何百もの企業のほとんどが失敗する
か、失敗の危機にある中、この2社は際立った存在だ。

（会員向けニューズレター「NNBマンスリーレポート2025年2月号」日本語要約版より抜粋）

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「NNB（New Nutrition Business）」とは、食品・栄養・健康の分野で読者の75%が企業の経営トップである、英国発信の業界専門誌です。

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武田猛（たけだ　たけし）

代表取締役：株式会社グローバルニュートリショングループ

18年間の実務経験と21年間のコンサル経験を積み、39年間一貫して健康食品ビジネスに携わる。国内外800以上のプロジェクトを実施。「世界全体の中で日本を位置付け、自らのビジネスを正確に位置付ける」という「グローバルセンス」のもとに先行する欧米トレンドを取り入れたコンセプトメイキングに定評がある。世界各地にネットワークを築き上げ、情報活用サービス「グローバルニュートリション研究会」主宰。食品会社、化粧品会社、製薬会社の健康食品部門に対して、商品開発・マーケティング・海外進出などのコンサルティングを行っている。人が幸せに生きるためには健康が第一である。健康食品産業は「幸せ創造産業」である、という信念のもと、クライアントの成功を通じ、消費者に支持される業界を目指し、業界で働く人すべてが自分の仕事に誇りと自信をもてるようにしたいという想いから、業界健全化活動にも取り組んでいる。