こんにちは、GNG武田です。イメージ先行で普及してきたプラントベースプロテインに対して、科学的なアプローチが増えてきています。
今号では、
・プラントベース肉代替品のたんぱく質量に関するイタリアの研究
・プラントベースに砕いた品の新血管系の健康効果に対するシンガポールの研究
・プラントベース代替食品の栄養成分に関するオーストラリアの調査
の記事をピックアップしました。
また、健康効果に関するエビデンスが豊富な地中海式ダイエットが、アスリート(女子サッカー選手)に対しては栄養不足を招く可能性があるというイタリアの調査結果も掲載しています。
食品とその有効性に対する評価は簡単ではないことが良くわかります。是非、各記事を読み比べてみて下さい。
武田 猛
この記事について
GNGでは、会員向けに世界各国の健康・食・栄養に関するニュースをセレクトし、日本語に要約したものを月に2回、ニューズレター「GNGグローバルニュース」として配信しています。

この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。
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■GNGグローバルニュース 2024年5月24日号 トピックス
Products & Technology News プロダクツ&テクノロジー
●プラントベース代替肉のたんぱく質含量は家畜肉より低い
Science News サイエンス
●プロバイオティクスは関節リウマチに有益となる可能性
●プラントベース代替肉はアジア人の心血管系の健康効果を提供しないと考えられる
●地中海式食事に頼る女子サッカー選手は複数の栄養素不足に陥っている
●スーパーのプラントベース食品はヘルシーか?:オーストラリア
Company News 企業情報
●Impossible Foods、2~3年以内に「流動性イベント」の可能性
●Evonik社のシンバイオティクスアプローチはオメガ3の健康効果を増大する可能性
●Yeo’s、機能性豆乳飲料「Immuno Soy Milk」を発売
●Grøntved Biotech、オメガ11商品の生産増強へ
Regulatory News 法規制
●FSA、2社からのCBD商品のノベルフード申請で安全性を初めて承認
[今号のハイライト]
スーパーのプラントベース食品はヘルシーか?:オーストラリア
[2024/5/8] [nutraingredients-asia.com]
オーストラリアのスーパーマーケットで入手した食品700点以上の栄養評価を行い、オーストラリアの食品成分データベース(AFCD)と比較した結果、多くのプラントベース食品は、塩、飽和脂肪の含有度が高いことがわかった。
研究者は、データベースと実際の食品成分の内容とのずれを認識し、データベースの定期的更新を強く勧めている。ここ数年で、プラントベース食品およびプラントベース代替品が市場に多く出回るようになったことで、2022年版AFCDには特に、乳代替品・肉の新カテゴリー(29点)が加えられた。
しかし、Deakin Universityなどの研究チームは、国内で入手可能な乳代替品や肉代替品が、AFCDに記載されている栄養成分を反映しているかどうかを調査した研究は殆どないことに着目し、2022年6~10月、FoodTrack方法論を用いて、メルボルンのWoolworths、ALDIなど主要スーパーから乳代替品249点、肉代替品455点を含む商品704点を採集し、栄養情報パネル(NP)の必須項目である、エネルギー、たんぱく質、脂肪、飽和脂肪酸、炭水化物、糖質、ナトリウムなどの含有状況を調査した上で、AFCDと比較した。また、肉代替品・乳代替品では特に重要と考えられるカルシウムや食物繊維量も評価している。
さらに、栄養素プロファイルがAFCDと大きく異なるスーパーの商品も評価された。この「大きく異なる」の定義は、AFCDに掲載されている食品の栄養組成から10%上回る、あるいは下回るものである。
評価によると、多くの商品が、AFCDと10%以上異なることが判明した。評価を細かくみると、乳代替品の67%、肉代替品の33%はAFCDには含まれておらず、基準範囲内の糖を含有する乳代替品は13%のみだった。
ナトリウムの含有状況に関しては、100gあたり1mg(豆腐など)から2,000mg(プラントベースひき肉)までさまざまだった。プラントベースチーズ代替品の場合も、390~1,400mg/100gとかなりの差があった。研究者によると、プラントベース肉代替品も徐々に塩分が濃くなる傾向にあるという。カルシウムが含有されているプラントベースヨーグルトは3分の1のみで、推奨量の100mg/100gを満たしているものはわずか20%だった。プラントベースチーズでは、92%がカルシウムを含んでいない。ただ、プラントミルクの場合、推奨量(100mg/100mL)のカルシウムを含有しているのは73%あり、2019~2020年に行った先の評価の43%から改善したことがうかがえる。また、飽和脂肪酸は、100gあたり0gから28gとさまざまだった。
アーモンド、オーツ、大豆ミルクに比べココナッツベースミルクの飽和脂肪酸含有量は6倍多く、以前の評価でも、ほかのカテゴリーのミルクと比べても高かったことが報告されている。本研究はJournal of Food Composition and Analysisに掲載された。
(会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2024年5月24日号」より抜粋)
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