キリンホールディングス、豪州の健康食品会社Blackmores Limited社を子会社化、ほか|GNGニューズレター5月16日号

本日配信のGNGニューズレターでは、冒頭の巻頭言にて、武田がオーストラリアのサプリメント市場とBlackmoresについて解説しています。

国内ニュースからは、健康を意識して食べてみたい食材のインターネット調査:オートミール2位、わかさ生活、20年間の盲導犬育成支援の取組が評価 関西盲導犬協会より感謝状、納豆菌摂取で線虫の寿命延伸&ストレス耐性が向上することを実証などといった話題を取り上げています。

この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。

こんにちは、GNG武田です。

キリンホールディングスさんがオーストラリアサプリメント市場トップ企業であるBlackmoresを買収されました。
このニュース、日本ではあまり話題になっていないようですが、海外メディアでは大きな話題となっています。

キリングループのシーズをBlackmoresのプラットフォームを通じてグローバルに展開させることを目指しているようです。

オーストラリアの国内市場はAUD1,788M(約1,600億円)と決して大きくありませんが、Blackmoresは、早くから積極的に東南アジア展開をしており、基盤が出来ています。
キリンホールディングスさんは、当然、このアジア展開を重要視されたと思います。

これまで、ニュートリション業界では多くのM&Aがありました。
日本企業も数多くのM&Aを行ってきました。

私の個人的な考えですが、その中でも際立った事例が、大塚製薬さんのPharmavite買収、サントリーさんのCerebos買収ではないかと思います。

Phamaviteはご存じネイチャーメイドを有する企業ですが、ネイチャーメイドはグローバル展開して成功しているブランドです。

Cerebosは、チキンエッセンス(Essence of Chicken)で有名なBRAND’Sを有する企業で、東南アジアはもとより、台湾、中国でもその存在感は強力です。

今回のキリンホールディングスさんのBlackmores買収は、大塚製薬さんのPharmavite買収、サントリーさんのCerebos買収のように、大きなインパクトがあると思います。

本号では、オーストラリアのサプリメント市場とBlackmoresについて整理してみました。

武田 猛

GNGニューズレター(国内情報) 2023年5月16日 トピックス

<国内ニュース(要約)>

NEW PRODUCTS 新商品
●ダイドードリンコ、「DyDoヘルスケア クリアアイ&スリープ(30日分)」を発売
●株式会社エヌ・ディ・シー、「コーヒーアップサイクルプロジェクト」を始動

MARKET NEWS マーケット
●【商品購入時の消費者行動調査】半数以上が健康食品・サプリ購入時に失敗経験あり
●2023 年 3月のドラッグストア販売額、「健康食品」は前年同月比2.6%増加
●2023年3月の通販売上高、「健康食品」は対前年同期比3.6%減少
●健康を意識して食べてみたい食材のインターネット調査:オートミール2位

COMPANY NEWS 企業情報
●科学から産業への架け橋
●カルビー×メタジェン×サイキンソーで共同開発「Body Granola」販売開始
●わかさ生活、20年間の盲導犬育成支援の取組が評価 関西盲導犬協会より感謝状
●キリンの独自素材「プラズマ乳酸菌」シリーズ、1~3月の販売金額は前年同期比2割
●キリンホールディングス、豪州の健康食品会社Blackmores Limited社を子会社化
●大阪ガスケミカル、D-BHB成分のGRAS通知に対し、FDAから異議なしとの回答

SCIENCE NEWS サイエンス
●チキンエッセンスと加水分解コラーゲンが高齢者の筋肉と関節の健康を改善
●納豆菌摂取で線虫の寿命延伸&ストレス耐性が向上することを実証
●長崎大学がプラズマ乳酸菌を用いた新型コロナウイルス患者に対する特定臨床研究成果を発表                                                  
●食事からのたんぱく質摂取増が高齢者の筋力を改善することが明らかに
●高齢期にむけた健康的な食事のタンパク質比率は25%~35%
●妊娠中の野菜摂取が乳児のアトピー性皮膚炎を予防する可能性

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[今号のハイライト]
キリンホールディングス、豪州の健康食品会社Blackmores Limited社を子会社化

[原文:Kirin Holdings Company, Limited.]

2023年4月27日、キリンホールディングス株式会社は豪州のサプリメントなど健康食品の製造販売大手、Blackmores Limited社の全株式をおよそ1,700億円で取得し、子会社化すると発表した。
Blackmores社は、1932年に創業、豪州最大のサプリメントなどの健康食品(ナチュラル・ヘルス)事業を展開する企業である。同社は「Blackmores(サプリメント・粉ミルク)」「BioCeuticals(医療機関向けサプリメント)」「PAW by Blackmores(ペット向けサプリメント)」ブランドをアジア・パシフィックにて展開している。株式取得により、同社の素材等のBlackmores販売網を活用したアジア・パシフィックの顧客へのアクセスや、Blackmoresが把握している消費者ニーズ、国ごとに異なる規制への深い理解等を活用し、課題解決提案力をさらに高めたBtoB及びBtoC事業の進化を通じ、ヘルスサイエンス事業の継続的な成長の実現を目指す。さらに両社の展開する事業領域で幅広くシナジーを創出することで、より多くの健康に関する社会課題を解決していく。

(会員向けニューズレター「GNGニューズレター2023年5月16日号」より抜粋)

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18年間の実務経験と20年間のコンサル経験を積み、38年間一貫して健康食品ビジネスに携わる。国内外750以上のプロジェクトを実施。「世界全体の中で日本を位置付け、自らのビジネスを正確に位置付ける」という「グローバルセンス」のもとに先行する欧米トレンドを取り入れたコンセプトメイキングに定評がある。世界各地にネットワークを築き上げ、情報活用サービス「グローバルニュートリション研究会」主宰。食品会社、化粧品会社、製薬会社の健康食品部門に対して、商品開発・マーケティング・海外進出などのコンサルティングを行っている。人が幸せに生きるためには健康が第一である。健康食品産業は「幸せ創造産業」である、という信念のもと、クライアントの成功を通じ、消費者に支持される業界を目指し、業界で働く人すべてが自分の仕事に誇りと自信をもてるようにしたいという想いから、業界健全化活動にも取り組んでいる。

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