高まるボーンブロスへの関心
昨日の午前中、Natural Products Expo West 2020の延期が正式に発表されました。
今日、出発予定でしたので、大急ぎで航空券やホテル等のキャンセルをしました。新しいトレンドを感じる絶好の機会でしたが、中止ではなく延期ですので、少しお預け、状態です。夏前には開催される予定とのことですので、追って予定をお伝えしたいと思います。
3年前のNatural Products Expo West 2017で目立ったのは、プロテイントレンドに乗る形で、ボーンブロススープでした。
ブロススープとは?
ボーンブロススープとは、牛、豚、鶏の骨を野菜やスパイスと共に長時間煮込んで取ったスープのことで、いわゆる「だし汁」です。
米国では、2014年頃から徐々に認知され始め、2017年には大きな現象として現れていて、新たなプロテイン摂取源として新商品も多数発売されていました。
高プロテイン、関節の健康、肌・髪・爪・骨の健康、整腸、免疫機能、デトックス、代謝の促進、など、様々なヘルスベネフィットにより、ブロススープへの関心が高まっていました。
展示会場にも多くの商品が展示されていました。
NPEW2017に出品されていたボーンブロススープの商品例
(写真:Natural Product Expo West2017視察より)
ボーンブロスシリーズの5つのベネフィット
NNB2月号では、このボーンブロスが、ダイレクトマーケティングで成功しているOsso Good社のケーススタディが取り上げられています。
- ウェイトロス
- 関節
- 免疫力
- コラーゲン豊富
- 認知機能
の5つのベネフィットを訴求しています。
昨年2月にはOsso Good Caféをロサンゼルスでオープンしました。
ボーンブロスはパレオフレンドリーでもあるので、パレオ認証を受けたり、
「Whole30(ホール・サーティ)」認証も受けています。また、ウェイトウェルネスのトレンドにも乗っています。
次回、ロサンゼルスに行った際には、是非、Osso Good Caféにも足を運んでみたいと思います。
この記事について
GNGでは、会員向けに英国発信の食品・栄養・健康分野の業界専門誌【NNBマガジン(New Nutrition Business)】を日本語に要約し、定期的にお届けしています(月1回)。
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本日配信したNNBマガジンでは、新規ビジネスが成功する7つのルール、再生型農業:食品の新開地、ボーンブロスの5つのベネフィットで成功するのに一役買うビジネスモデルなどを取り上げています。
この記事では、その会員向けマガジンの一部を抜粋してご紹介させていただきます。
■NNB(New Nutrition Business)2月号 トピックス
●新規ビジネスが成功するための7つのルール
●「ハイブリッド」という新しい成長機会は全カテゴリーで植物の健康ハロー効果を活用させる
●トレンドとの結びつきが成功を左右することをスーパーマーケットの売上が示す
●新たな10年のための乳製品戦略
●再生型農業:食品の新開地
●穀類の革新者GoodMill社が未来の成長カテゴリーを開拓する
●オープンイノベーション:将来のパートナーシップの構築
●Tea bars:エナジーのムード視点
●ボーンブロスのブランドが複数のベネフィットで成功するのに一役買うビジネスモデル
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[今号のハイライト] ボーンブロスのブランドが複数のベネフィットで成功するのに一役買うビジネスモデル
米国Osso Food社、直販戦略により成功
直販という戦略が、カリフォルニア州ロスアンゼルスを拠点とするボーンブロス企業を軌道に乗せた。便利さを重視し、一連の食のニーズを満たすOsso Good社は今、小売で急成長しており、カフェも開店した。Ossoの躍進は我々に、多くの消費者が単にプラント由来以上のものを望んでいるということを思い出させる
食は薬であるという信念
2015年創業のOsso Good社は、食は薬であるという信念に基づいており、特にボーンブロスが健康全般に大きく寄与していると考えている。
同商品は複数のベネフィットを訴求し、またWhole30(ダイエット)やパレオの認証済シリーズもある(写真)。2018年3月には、パレオ認証を受けたボーンブロスと野菜入りスープ(340ml)も発売している。
販路は主にウェブサイトからの直販で、定期購入による手軽さを提供している。Whole Foods等でも購入可。
自己免疫プロトコルダイエット(AIP)向けや漢方薬入りシリーズも展開する他、ゼラチンやコラーゲンが豊富なため、関節や肌の健康に言及することも可能である。
本物であることの価値
Osso Good社は、小バッチ生産と素材の品質に誇りを持っているが、需要が増加した際に条件を満たすパッカーが見つからなかったため、自前の業務用厨房を作りUSDAと地方自治体の承認を得た。
小売からフードサービスへ
オンライン顧客の獲得と小売店での存在感を確立した後の2019年2月、より多くの人々にボーンブロスを知ってもらうため、Osso Good Caféを開いた。開店より1年が経過し、同店はYelpやGoogle等のウェブサイドで高レビューを獲得しているとはいえ、Osso Good社は現時点ではフードサービスより小売を重視し、引き合いのある店舗での販売開始を優先している。
本シリーズのボーンブロスは全15種類(ビーフ、ターキー、野菜等)で、1回量480mlの冷凍パウチで販売している
(会員向けニューズレター「NNBマガジン2020年2月号」日本語要約版より抜粋)
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