本日配信のGNGニューズレターでは、冒頭の巻頭言にて、培養・発酵プロテインの代表的な生産企業である、Super meat 社、Integriculture 社、Solar Foods 社、Deep Branch 社の概要をご紹介しています。
国内ニュースからは、トクホの利用に関するアンケート調査、ヒトミルクオリゴ糖 3SLが欧州連合にて新規食品として承認、腸内乳酸菌による脂肪酸代謝産物が抗炎症作用を示し炎症性腸疾患を緩和、などといった話題を取り上げています。
この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。
こんにちは、GNG武田です。
シーエムシー出版から『代替タンパク質の技術と市場』が発刊されました。私も「代替タンパク質開発における精密発酵の可能性」というタイトルで寄稿しました。
【書籍紹介】
代替タンパク質の種類は様々あり、原料の違いによって、植物肉、培養肉、昆虫、微生物や菌類を利用したものなどに分類できる。
本書【技術編】では、第一線でご活躍中の専門家の方々にお願いし、植物由来代替肉の現状と今後、米タンパク質、大豆たん白・大豆ミート、小麦たん白、プラントベースフードレシピ開発、プラントベース食品のおいしさ、培養肉、細胞培養、食肉の組織形態再現、培養食肉の低コスト培養、魚肉生産技術、昆虫食、食用コオロギ、精密発酵、微細藻類、マイコプロテインなどについての技術動向を執筆頂いた。
【市場編】では、代替タンパク質の概況、種類別国内市場概況,法規制・認証制度、参入企業の実態調査について調べあげた。(「はじめに」より抜粋)
『代替タンパク質の技術と市場』
今号では、寄稿の内容と重複しないように配慮しながら、代表的な培養・発酵プロテイン生産企業であるSuper meat社、Integriculture社、Solar Foods社、Deep Branch社の概要を簡潔にご紹介しました(2022年3月調査結果より)。
武田 猛
GNGニューズレター(国内情報) 2024年5月16日 トピックス
<国内ニュース(要約)>
NEW PRODUCTS 新商品
●キリン&ワダカルシウム製薬、機能性表示食品「骨密度&免疫ケア タブレット」発売
●4つの機能性関与成分で、9つの機能性を実現:機能性表示食品「ヘルキュット」
●株式会社ロッテ、ウェルネス市場へ本格参入
MARKET NEWS マーケット
●トクホの利用に関するアンケート調査
●2024 年 3月のドラッグストア販売額、「健康食品」は前年同月比11.4%増加
COMPANY NEWS 企業情報
●UHA味覚糖、株式会社COMPを完全子会社化、完全栄養食市場における事業展開を加速
●日本バナナ輸入組合、新提案「バナナでフル活」プロモーションを開始
●カルビー、「パーソナルオンライン食事コーチングサービス」開始
●ヒトミルクオリゴ糖 3SLが欧州連合にて新規食品として承認
SCIENCE NEWS サイエンス
●オリザ油化、オリザセラミド®の免疫賦活作用を樹状細胞で確認
●腸内乳酸菌による脂肪酸代謝産物が抗炎症作用を示し炎症性腸疾患を緩和
●森永製菓、ヒトにおけるサーチュイン遺伝子の発現の増加を世界で初めて確認
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[今号のハイライト]
腸内乳酸菌による脂肪酸代謝産物が抗炎症作用を示し炎症性腸疾患を緩和
[原文:Tokyo University of Science]
東京理科大学 先進工学部生命システム工学科の西山 千春教授らの研究室メンバーは、京都大学 農学研究科の小川 順教授、岸野 重信准教授、東北大学 東北メディカル・メガバンク機構 機構長の山本 雅之教授、東京理科大学 薬学部薬学科の市原 学教授との共同研究で、腸内細菌の代謝産物が免疫応答に及ぼす影響について調べた。
その結果、脂肪酸代謝産物であるエノン脂肪酸が樹状細胞の炎症反応を抑制すること、他の代謝産物と比較してγKetoC(腸内乳酸菌Lactobacillus plantarumが食用油を代謝して産生する脂肪酸の1つ)が最も優れた抗炎症作用を示すことを見出した。その機構解析からGPCR(Gタンパク質共役型受容体)やNRF2(酸化ストレス応答のマスター転写因子)が活性化されることで、炎症性サイトカインの産生を抑制していることが示唆され、γKetoCの経口摂取により炎症性腸疾患モデルマウスの病態が緩和することが明らかになった。
研究結果より、γKetoCが過剰な免疫反応に対して抗炎症作用を示し、その機構にGPCRやNRF2の刺激が関与していることが実証された。同研究をさらに発展させることで、免疫関連性疾患の治療や予防に貢献することが期待される。研究成果は2024年4月30日に国際学術誌「Frontiers in Immunology」にオンライン掲載された。
(会員向けニューズレター「GNGニューズレター2024年5月16日号」より抜粋)
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