機能性食品の臨床試験を元にした広告への問題提起、ほか｜GNGニューズレター3月15日号

本日配信のGNGニューズレターでは、冒頭の巻頭言にて、米国ダイエタリーサプリメント市場の近況をNutrition Business Journalのデータを基に考察しています。

国内ニュースからは、AI献立アプリ「おいしい健康」が糖尿病のある人の血糖改善に有意に寄与する可能性、サントリーウエルネス株式会社、NBD株式取得完了、腸内細菌叢が母親の育児ストレスや心身のレジリエンスに関連する、機能性食品の臨床試験を元にした広告への問題提起、などといった話題を取り上げています。

この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。

こんにちは、GNG武田です。
昨日から米国アナハイムに来ています。今日は、Natural Products Expo Westの初日でした。
初日は、まだメインホールは開いていませんが、１日限りのFresh Ideas Organic Marketplaceと、金曜日まで開いているNorth Hall等で開催しているHot Productsを視察してきました。会場は人が溢れかえり、昨年以上に来場者が多いように感じました。

　　

昨日の店舗視察と今日の視察を通じた感想ですが、店舗ではA２ミルクとグレインフリー関連の商品数が増えているようです。また、Expo Westの出展で目に付いたのが、やはりA２ミルクと卵代替品と本物の卵でした。その他、ノンアルコール飲料（カクテル、ワイン、スピリッツ、ビール等）、マッシュルーム製品、蜂蜜の出展が例年より多いという印象を受けました。
明日から、メインホールも見られるようになりますので、更にしっかりと視察をしたいと思います。

本号では、米国ダイエタリーサプリメント市場の近況をNutrition Business Journalのデータを基に考察します。この内容は「食品と開発」で、更に詳しく執筆する予定です。

武田　猛

GNGニューズレター（国内情報）　2024年3月15日　トピックス

＜国内ニュース（要約）＞

NEW PRODUCTS　新商品
●3月1日発売、「ブルーベリーアイ Wの効果」
●小林製薬の「コメバイオ紅麹」を使った、機能性表示食品のせんべいがZERO PLUS社から発売
●小豆島の柑橘農家発、新しい機能性マーマレード
●機能性表示食品「ヒザテクト」新発売
●機能性表示食品「バランスライフ」シリーズを新発売

MARKET NEWS　マーケット
●40代まで「自宅筋トレ」が人気、20代は「ビタミン剤・漢方薬」を積極的に取り入れている
●AI献立アプリ「おいしい健康」が糖尿病のある人の血糖改善に有意に寄与する可能性
●ココア 機能性表示食品が拡大 健康価値に支持、定着化の兆し
●働く女性500名に聞いた「温活」「腸活」「眠活」「骨活」「筋活」5活の意識調査
●2024 年 1月のドラッグストア販売額、「健康食品」は前年同月比8.8％増加

COMPANY NEWS　企業情報
●サントリーウエルネス株式会社、NBD株式取得完了

SCIENCE NEWS　サイエンス
●腸内細菌叢が母親の育児ストレスや心身のレジリエンスに関連する

REGULATORY NEWS 法規制
●機能性食品の臨床試験を元にした広告への問題提起
●課徴金納付命令、ティーライフに1,771万円

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[今号のハイライト]
機能性食品の臨床試験を元にした広告への問題提起

[原文：Kyoto University]

機能性表示食品の市場が拡大するに伴い、開発受託機関（CRO）が機能性食品の臨床試験を行うことが増えてきたが、それらの研究の質や、研究の結果がどのように消費者に伝えられているか、ということについて今まで十分検討されてこなかった。

国保旭中央病院総合診療内科の染小英弘（兼：臨床研究ピアサポートグループ）、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科疫学・衛生学分野の山本乃利男（兼：臨床研究ピアサポートグループ）、和歌山県立医科大学薬学部医療情報薬学講座の伊藤達也教授ら研究グループは、UMIN臨床試験登録システムに、日本の大手CRO5社によって登録された食品の臨床試験をランダムに抽出し、それらの研究の質を検討した。また、研究結果のプレスリリース、あるいは研究結果をもとにして販売された食品の広告において、研究結果がどのように広報されているかも検討した。

その結果、多くの臨床試験が、有利な結果ばかりを強調し、不利な結果については消費者に伝えられていないことが明らかとなり、機能性食品の研究およびそれらの広告について規制を強化するべきことが示唆された。

（会員向けニューズレター「GNGニューズレター2024年3月15日号」より抜粋）

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武田 猛（たけだ　たけし）

代表取締役 ： 株式会社グローバルニュートリショングループ
18年間の実務経験と20年間のコンサル経験を積み、38年間一貫して健康食品ビジネスに携わる。国内外750以上のプロジェクトを実施。「世界全体の中で日本を位置付け、自らのビジネスを正確に位置付ける」という「グローバルセンス」のもとに先行する欧米トレンドを取り入れたコンセプトメイキングに定評がある。世界各地にネットワークを築き上げ、情報活用サービス「グローバルニュートリション研究会」主宰。食品会社、化粧品会社、製薬会社の健康食品部門に対して、商品開発・マーケティング・海外進出などのコンサルティングを行っている。人が幸せに生きるためには健康が第一である。健康食品産業は「幸せ創造産業」である、という信念のもと、クライアントの成功を通じ、消費者に支持される業界を目指し、業界で働く人すべてが自分の仕事に誇りと自信をもてるようにしたいという想いから、業界健全化活動にも取り組んでいる。

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