本日配信のGNGニューズレターでは、冒頭の巻頭言にて、武田が超加工食品(UPF:Ultra-Processed Foods)について考察しています。
国内ニュースからは、キユーピーの新ブランド「GREEN KEWPIE」、プラントベースのドレッシング2商品を発売、嗜好性診断プログラムで地方のおいしいが明らかに、アサヒの「プラネットポジティブ計画」、2050年までにカーボンゼロを目指すサステナビリティ戦略を策定、などといった話題を取り上げています。
この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。
こんにちは、GNG武田です。
月曜日に、米国より帰国しました。今回の米国出張を通じて、COVID-19前からの変化の大きさに驚きました。
自然食品店での品揃えの豊富さに比べ、サプリメント専門店やドラッグストアの品揃えが陳腐な感じを受けました。UNPAのメンバーミーティングでも、COVID-19パンデミックの影響で、サプリメントの売り場が大きく変化し、Eコマース、特にAmazonでの販売で実績を伸ばしている企業が増えているようです。
Natural Products Expo Westの視察を通じていろいろな気付きがありました。出張前に予測した注目ポイントが大きく外れたものもあります。詳しくはこれからレポートをまとめ、報告会でお話させて頂きます。
特に印象的だったことは、
- CBD、ケトの存在感の低下
- グミサプリメントの増加
- チョコレートやショットタイプのサプリメントの増加
- コラーゲン製品が急増
- 成分から食材へ
- マッシュルーム製品が急増
- Simple ingredients(Only 2、Only 3など)が増加
です。
この中でSimple ingredientsは、New Nutrition Business” 10 Key Trends in Food, Nutrition & Health 2023”の「植物性プロテインのパラドックス」で戦略の1つとして取り上げられている「第2世代の植物性プロテイン」が増えてきている様子が分かりました。
また、「リアルフード&超加工食品の課題」というトレンドも間違いなく進んでいると感じました。
東京大学大学院医学系研究科社会予防疫学分野の篠崎奈々客員研究員、村上健太郎助教、佐々木敏教授らの研究グループが” Highly Processed Food Consumption and Its Association with Anthropometric, Sociodemographic, and Behavioral Characteristics in a Nationwide Sample of 2742 Japanese Adults: An Analysis Based on 8-Day Weighed Dietary Records”という、日本人の超加工食品の摂取量に関する論文を公表しました。
本号では、「超加工食品(UPF)」について整理してみました。
武田 猛
GNGニューズレター(国内情報) 2023年3月16日 トピックス
<国内ニュース(要約)>
NEW PRODUCTS 新商品
●㈱オカラテクノロジズ、規格外野菜とおからを用いたアップサイクルドーナツを開発
●スイーツで菌活、納豆屋が手がけた全く新しい「粉のヨーグルト」誕生
●キユーピーの新ブランド「GREEN KEWPIE」、プラントベースのドレッシング2商品を発売
MARKET NEWS マーケット
●嗜好性診断プログラムで地方のおいしいが明らかに
●2023 年 1月のドラッグストア販売額、「健康食品」は前年同月比9.7%増加
●2023年1月の通販売上高、「健康食品」は対前年同期比2.3%減少
COMPANY NEWS 企業情報
●富士薬品、機能性表示食品市場に参入
●日本女子大学とミツカングループが新しい食の形“にっぽん食”を発表
●アサヒの「プラネットポジティブ計画」、2050年までにカーボンゼロを目指すサステナビリティ戦略を策定
●オイシックス・ラ・大地のCVC「Future Food Fund」、DELIPICKSへの投資を実行
[今号のハイライト]
アサヒの「プラネットポジティブ計画」、2050年までにカーボンゼロを目指すサステナビリティ戦略を策定
[原文:foodnavigator-asia.com]
日本の飲料メーカーであるアサヒグループホールディングス株式会社は、気候変動に関するコミットメントに向けた進捗を加速し、2050年までにカーボンゼロを達成するために、「環境ビジョン2050」を更新した。新しいキャッチフレーズ「Planet Positive」の一環として、同社は2050年までにすべてのスコープで二酸化炭素排出量をゼロにすることを目指し、中間目標として2030年までにスコープ1、2の排出量を70%削減、スコープ3の排出量を30%削減することを掲げた。さらに、2025年までにスコープ1と2からのCO2排出量を40%削減するという追加目標を設定している。この目標を達成するために、気候変動、パッケージング、農業、水資源という4つの柱を中心に、環境への取り組みを進めている。2030年までにPETボトルの原料を100%環境配慮型に転換し、PETボトルやキャップの回収スキームを構築する予定。また、農業では、微生物やリサイクル副産物の活用、生態系保全のための土壌改良などを実施する予定だ。また、環境問題を解決する事業に限定して資金を調達する「グリーンボンド」制度も実施している。
(会員向けニューズレター「GNGニューズレター2023年3月16日号」より抜粋)
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