こんにちは、GNG武田です。
ニュージーランドのオークランド大学の研究チームが行った、とても面白い研究結果が記事として取り上げられています。
オークランド大学心理医学部(Department of Psychological Medicine)の研究者グループが、消費者がメンタルヘルスのためにプロバイオティクス製品を購入するかどうかを決める際に、十分な情報を得た上で判断できるような評価システムの必要性を提唱しています。
この研究結果は、Microbial Biotechnology誌に” Precision Psychobiotics for Gut–Brain Axis Health: Advancing the Discovery Pipelines to Deliver Mechanistic Pathways and Proven Health Efficacy”というタイトルで掲載されています。
腸脳相関に関する研究は、海外でも進んでいますが、そのエビデンスをレビューした結果、消費者がメンタルヘルスのプロバイオティクスサプリメントの商品選択を助けるための「グレーディングアプローチ」の開発が必要であると述べています。
1日1グラムのオメガ3を摂取すると、特にビタミンDサプリメントと定期的な運動と組み合わせると、生物学的老化を遅らせる可能性があることが報告されています。
これはNatureの姉妹誌Nature Agingに” Individual and additive effects of vitamin D, omega-3 and exercise on DNA methylation clocks of biological aging in older adults from the DO-HEALTH trial”というタイトルで掲載されています。
そして、米国コラーゲンサプリメントのトップブランドVital Proteinsが、Colostrum(牛の初乳)を使用したサプリメントを発売しました。
初乳は、20年ほど前、前職時代に日本に導入することを検討し、米国の複数のサプライヤーを訪問し、その品質の違いを調べました。
そして、その中から、極めてユニークな成分特性を持つ初乳を見つけました。
しかし、乳等省令(現、乳等命令)で「分娩後5日以内の牛から搾取してはならない」と初乳の搾乳が禁止されているため、日本導入を諦めた経緯があります。
コラーゲンのトップブランドがなぜ初乳?と思いましたが、コラーゲンユーザーのニーズに基づいたものということです。
近年、コラーゲンによる腸の健康訴求も増えていますので、親和性が高いということだと思います。
Vital Proteinsの新商品により、初乳に対する関心が高まる可能性があります。
来週開催のExpo Westでも出展されていると思います。
武田 猛
この記事について
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この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。
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■GNGグローバルニュース 2025年2月27日号 トピックス
Market News
●GLP-1が消費者の支出に及ぼす影響:Circanaレポート
Products & technology News
●消費者のメンタルヘルス向けプロバイオティクス商品の選択を支援する「Grading System」を推奨:NZ研究
●Vital Proteins、腸の健康と免疫サポート「Colostrum」を発売
Science News
●大豆イソフラボンはエストロゲン作用を持たない可能性
●マメ類が前糖尿病患者の血糖値を低下する可能性
●NY紙掲載記事をめぐって「たんぱく質」論争が勃発
●オメガ3摂取が生物学的老化を遅らせる可能性
●アップルサイダービネガー摂取は2型糖尿病の血糖値を下げる可能性
Company News
●Nestle R+D Accelerator、女性の健康に特化したイノベーションチャレンジを開催
Regulatory News
●アジア各国の食品・飲料に関する更新された規制概要
●タイ、ヘルシアーチョイスロゴ基準の改訂を発表
●EUSFI、EFSAの新規食品申請システムに不満を表明
[今号のハイライト]消費者のメンタルヘルス向けプロバイオティクス商品の選択を支援する「Grading System」を推奨:NZ研究、ほか|GNGグローバルニュース2025年2月27日号
[2025/2/11][nutraingredients-asia.com]
ニュージーランドの研究者チームは、特定のメンタルヘルスをサポートするプロバイオティクスについて、消費者と医療従事者の選択を容易にする「Grading System」の開発を提案した。
メンタルヘルスサポートをヘルスクレームに掲げる商品はすでに市場に普及しているが、その有効性は実にばらばらだという。
University of Aucklandの研究チームによると、プロバイオティクスサプリメントの研究は急増しているが、その結果を見ると、有効性を肯定するものもあれば、その証明に失敗したものもあり、確定はできず、エビデンスの解釈も一致しない。結果の不均一性は、健康な被験者における疾患バイオマーカーの分析、多様な試験デザインと使用されるプロバイオティクス株などによるものと考えられる。
研究チームがニュージーランド市場で入手した商品は、メンタルサポート向けプロバイオティクス14品で、含まれる株には、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus brevis、Bifidobacterium bifidum、Bifidobacterium breveなどさまざまだった。また、商品表示には「ストレスによる身体および精神的症状の緩和を助ける」「精神的ウェルビーングとリラクゼーションを促進する」「腸脳軸の接続をサポートして気分のバランスをはかる」などと記載されている。商品にはプロバイオティクスのほか、アシュワガンダ、サフラン、GABAなどが配合されていた。
研究チームがメンタルサポートに対するこれらの株の影響を検証した研究を検索したところ、18件見つかった。そのうち、Lactobacillus helveticus Rosell-52®とBifidobacterium longum Rosell-175®のコンビネーションを用いた研究が10件と最も多かった。残りは、Bifidobacterium longum 1714、Lactobacillus paracasei Lpc-37®、Lactobacillus plantarum 299v®が多用された。介入期間は14~84日と幅広く、用量は株によってさまざまだった。
例えば、Bifidobacterium longum 1714に関する研究ではすべて10億CFUが使われ、Lactobacillus paracasei Lpc-37®はすべてに10億~20億CFUが採用されている。有効性に関しては質問票、ストレス誘導状況に対する被験者の反応、ストレスに反応した生理的バイオマーカーなどで評価した。この結果、Lactobacillus helveticus Rosell-52とBifidobacterium longum Rosell-175は研究の5件中4件(80%)で精神的評価に有意な改善を示したことがわかった。Lactobacillus plantarum 299v®を調べた研究2件はどちらも、プラセボと比較して有意差は認められなかったという。Bifidobacterium longum 1714とLactobacillus paracasei Lpc-37®の場合は、研究の66.7%で有意な改善が認められている。
全体的に見ると、Lactobacillus helveticus Rosell-52とBifidobacterium longum Rosell-175の場合、7件の研究ではうつ病評価に対し有意な結果を残し、不安感に関しては2件で、またストレスでは1件でそれぞれ有意な結果がみられた。Lactobacillus paracasei Lpc-37®、Bifidobacterium longum 1714またはLactobacillus plantarum 299v®の場合、有意な結果は少なく、1~2件だったという。研究者は「全ての株が統計的に有意な結果を導き出すことはなく、全てが有効だとはいえない」と話す。
研究チームはまた、2020年に発表された研究で、欧州の医師の80%が、消化器の不調を訴える患者にプロバイオティクスを勧めていたことに対し、精神症状に対し勧める医師は38%にとどまっているという結果を引用し、分野を超越した専門家による委員会での「GRADEアプローチ」の開発を推奨した。例えば、このアプローチにはPICO(どんな患者に、どんな介入方法で、どれと比較し、どんな結果)形式を取り入れることも勧めている。この形式は以前も、過敏性腸症候群やクローン病などの消化器系疾患への使用を検討する際に導入されたものである。研究者は「メンタルサポートへのプロバイオティクスサプリメントを選ぼうとする消費者の助けになるため、「Grading System」の開発は必要」と結論付けた。
(会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2025年2月27日号」より抜粋)
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