ビーガン、ベジタリアン、オムニボアの腸内細菌叢を比較した研究、ほか|GNGグローバルニュース2025年2月13日号

こんにちは、GNG武田です。

ビーガン、ベジタリアン、オムニボア(雑食)の腸内細菌叢を比較した、面白い研究が記事になっています。
これまでプラントベースの食事は腸内環境を改善する、肉食は腸内環境を悪化させるなどの研究報告がありましたが、このように腸内細菌叢を比較した研究は珍しいと思います。
プラントベース食が優れている点はありますが、一方で、オムニボアにはビーガンが持たないベネフィットもあるようです。

パーソナライズドニュートリションの記事もありますが、韓国の腸内細菌叢検査キットの記事も興味深いです。
ユーザーの細菌叢のプロファイルから腸内細菌叢指標(GMI)スコアでランク付けするというものですが、消費者に受け入れられるのか、見守る必要がありそうです。
イスラエルの腸内細菌叢のデータを基にしたパーソナライズドニュートリションの企業が営業を停止したとの記事もあり、パーソナライズドニュートリションを事業として成立させるのは、なかなか難しいようです。
だからこそ、そこにチャンスがあると思います。
韓国では、健康機能食品(HFF)をパーソナライズできる制度に進化しました。

EUでは「プロバイオティクス」という表示がヘルスクレームとみなされるため制限されていますが、栄養強調表示とみなすべきであるという議論が出てきました。
今後の展開が楽しみです。

オーストラリアではTGA(薬品医薬品行政局)が、プロバイオティクスの品質確保のためのガイドラインを公表したようです。

研究成果が次々と発表されているプロバイオティクス領域ですが、それを取り巻く各国の規制も活発化しています。
プロバイオティクスとパーソナライズドニュートリションは密接な関係です。
海外の動向から目が離せません。

武田 猛

この記事について

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■GNGグローバルニュース 2025年2月13日号 トピックス

Market News
●米国で豆腐需要が急増
●東西の科学が手を結び食と栄養の流通を促進する試み

Products & technology News
●Persona、GLP-1対応プラットフォームPHRxの提供を開始
●パーソナライズドニュートリション分野、中間層消費者への戦略が重要:ウェビナー
●KGC、血糖管理向け紅蔘商品の販売を開始
●CJ Bioscience、個人向け腸内細菌叢検査キット「SMILE GUT」を販売

Science News
●ビーガン、ベジタリアン、オムニボアの腸内細菌叢を比較した研究
●HMBは高齢者、アスリートの筋肉回復に有効である可能性
●ポストバイオティクスが高齢者の筋肉サポートに有効である可能性
●抗酸化剤が認知機能に有効である可能性:メタ分析
●ビタミンD3とK2がロングコビッドの症状を改善する可能性

Company News
●Eurofins Healthcare Assurance社、新しいGMP認証プログラムを提供

Regulatory News
●NPA、NMNに関し訴訟および市民請願書をFDAに提出
●EUが「プロバイオティクス」という用語の表示を認めない理由
●TGA、プロバイオティクスの品質確保要件に対応するガイドラインを発表


[今号のハイライト]ビーガン、ベジタリアン、オムニボアの腸内細菌叢を比較した研究、ほか|GNGグローバルニュース2025年2月13日号

[2025/1/13][foodnavigator.com]

ビーガン、ベジタリアン、オムニボア(雑食性)の腸内マイクロバイオームを比較したイタリアの研究で、マイクロバイオームは食生活の影響を大きく受けることが示唆された。
腸内細菌は消化できない植物性多糖類の発酵を促し、健康な腸バリアの形成に一役買うことからプラントベース食は腸に良いことが周知で、一方、動物性食品が多い食事はたんぱく質の発酵を促進し、炎症を起こし、短鎖脂肪酸の生成を低下させると考えられる。
University of Trentoの研究チームは、3つの食生活形態が腸内マクロバイオームの組成にどう影響するかを検証した。研究チームは、ビーガン656人、ベジタリアン1,088人、オムニボア19,817人から糞便サンプルを採取し、ショットガンメタゲノム配列解析を行った。この結果、マイクロバイオームは食生活によって大きく異なることがわかった。
例えば、オムニボアに含まれる微生物は肉の消化を助ける役割を担うが、炎症の指標となる微生物もあり、炎症性腸疾患との関わりが示唆される。一方、ビーガンでは、食物繊維の分解が主な役割で、短鎖脂肪酸の酪酸を生成する微生物が多くみられる。乳製品に含まれるストレプトコッカスサーモフィルスは、ビーガンよりベジタリアンのマイクロバイオームに多く存在しており、乳製品の摂取は、ベジタリアンとオムニボア、そしてビーガンの間に大きな違いをもたらしていた。
ベジタリアンとビーガンの間で、腸内マイクロバイオームに有意な差は見られなかったが、オムニボアのマイクロバイオームはかなり豊富であることがわかった。ストレプトコッカスサーモフィルスのような微生物は食品自体から抽出されることがあり、こうした食品特有の微生物は、ビーガンやオムニボアよりベジタリアンに多く存在し(ビーガンよりオムニボアの方が一般的)、肉類より乳製品や果物、野菜によく認められている。
ビーガンのマイクロバイオームには、植物や、農業で使用される土壌に含まれる微生物が見かけられた。心臓代謝の健康に関して言うと、ベジタリアンやビーガンの方がオムニボアより優れており、さらにベジタリアンよりビーガンの方が上だった。だが、オムニボアのマイクロバイオームには、ビタミンB12といった重要な栄養素を回収する酵素の仕組みがあるなど、ビーガンが持たない大きな利点もある。本研究はNature Microbiologyに掲載された。

 (会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2025年2月13日号」より抜粋)

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18年間の実務経験と21年間のコンサル経験を積み、39年間一貫して健康食品ビジネスに携わる。国内外800以上のプロジェクトを実施。「世界全体の中で日本を位置付け、自らのビジネスを正確に位置付ける」という「グローバルセンス」のもとに先行する欧米トレンドを取り入れたコンセプトメイキングに定評がある。世界各地にネットワークを築き上げ、情報活用サービス「グローバルニュートリション研究会」主宰。食品会社、化粧品会社、製薬会社の健康食品部門に対して、商品開発・マーケティング・海外進出などのコンサルティングを行っている。人が幸せに生きるためには健康が第一である。健康食品産業は「幸せ創造産業」である、という信念のもと、クライアントの成功を通じ、消費者に支持される業界を目指し、業界で働く人すべてが自分の仕事に誇りと自信をもてるようにしたいという想いから、業界健全化活動にも取り組んでいる。

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