米国サプリメント業界に多大な影響を与えたHatch元上院議員が死去、ほか｜GNGグローバルニュース2022年5月12日号

こんにちは、GNGの和泉です。
5月12日号のグローバルニュースをお届けいたします。

今号では、あらゆる販路を総合的に捉えるオムニチャネルを取り入れた販売戦略、健康・自然食品業界の今後の動向や来年に向けた各企業の商品イノベーション、炭水化物の栄養価を評価する新しいシステム「Carbohydrate Food Quality Score（CFQS）」についての記事など、計16本の記事を紹介しています。

話は変わりますが、米国では、多くの大学がeスポーツ奨学金を提供し、eスポーツプレーヤーは既にアスリートとして認識されています。
Esports Insiderによると、12を超えるeスポーツ協会および連盟があり、約190の学校がNational Association of Collegiate Esports（NACE）と提携し、多様なeスポーツプログラムと奨学金を提供しているそうです。

バイオテクノロジー企業であるLonza社によると、今日のeスポーツプレーヤーは、エナジードリンクとポテトチップスが主食といった、いわゆるゲーマーのイメージとはかけ離れており、従来のアスリートや一般のサプリメント摂取者により近い消費者であるということです。
さらにThink with Googleが実施した調査で、米国のeスポーツプレーヤーの30％は34歳以上であり、47％は子供がいる親であることがわかりました。
プレーヤーは常に仲間とコミュニケーションを図り、多大な認知機能と集中力を必要とする共同作業を行います。Lonza社によると、調査対象のeスポーツプレーヤーの85％が集中力を、69％が記憶力を高めたいと考えているそうです。
認知機能に関連するニーズに加え、2020年のJournal of Sport and Health Scienceに掲載された研究では、eスポーツアスリートが注意すべきストレス、睡眠障害、視力障害、筋骨格系の痛み、使いすぎによる怪我、代謝障害、体重増加などの問題を概説しています。

世界のeスポーツ視聴者は2019年から7.8％増加し、2022年末には世界の収益が180万ドルに達すると予測されています。
既に様々な大手グローバル企業がeスポーツに特化したアプリケーションを開発しており、同業界は今後も更なる成長が期待されます。

和泉　美弥子

この記事について

GNGでは、会員向けに世界各国の健康・食・栄養に関するニュースをセレクトし、日本語に要約したものを月に2回、ニューズレター「GNGグローバルニュース」として配信しています。

本日配信したグローバルニュースでは、一流の研究者チームが炭水化物の質の新しい評価システム、CFQSを提唱、サプリメントブランドの販売方法はオンライン・オフラインチャネルを含む多様な形態へと変化、米国サプリメント業界に多大な影響を与えたHatch元上院議員が死去、など16の記事を取り上げています。

この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。

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■GNGグローバルニュース　2022年5月12日号　トピックス

MARKET NEWS　マーケット
●サプリメント販売チャネルのパンデミック後の戦略
●パンデミック前後で変化した消費者意識：NBJ分析
●持続する米国のインフレ：食品の消費者物価指数は10％増
●パンデミックやウクライナ侵攻の中、サプリメントブランドが見据える2023年とは
●一流の研究者チームが炭水化物の質の新しい評価システム、CFQSを提唱
●消費者はグミ状サプリメントを好むが利用状況は依然としてピルタイプが強い：NBJ調査
●ロシアのウクライナ侵攻で世界の食料供給は危機的状況に
●プラントベース食品を選ぶ消費者に関する意識調査：NBJ、Next Data & Insights
●サプリメントブランドの販売方法はオンライン・オフラインチャネルを含む多様な形態へと変化
●Dr Ozはサプリメント業界にとって諸刃の剣か？
●米国サプリメント業界に多大な影響を与えたHatch元上院議員が死去

Science News　サイエンス
●プラントベース食は糖尿病発症リスクを低下させることが判明：研究
●たんぱく質の過剰摂取は高血圧症リスクを増加する可能性：縦断研究
●食物繊維の種類で炎症マーカーが軽減しCVDリスクが低下する可能性

Company News　企業情報
●ProVegインキュベーターのターゲットはキノコと微細藻類由来の代替たんぱく質開発

Regulatory News　法規制
●FSAのCBD商品リストは「差別的」との反発

[今号のハイライト]
米国サプリメント業界に多大な影響を与えたHatch元上院議員が死去

[2022/4/26] [newhope.com]

米国サプリメント業界の「創業者」の一人で、1994年に制定されたDietary Supplement Health & Education Act（DSHEA/ダイエタリーサプリメント健康教育法）に多大な貢献を果たしたOrrin Hatch元上院議員が、4月23日に88歳で死去した。
Hatch氏は民主党のTom Harkin前上院議員とともに、DSHEAの成立に向けた取り組みを主導した。この法的枠組みにより、当時40億ドルだったサプリメント市場は、今日では560億ドルの産業に発展している。

Hatch氏が業界に与えた影響は大きく、多方面から死を悼む声が聞こえる。Hatch氏とともにDSHEAの成立に尽力したUnited Natural Products Alliance（UNPA）の会長Loren Israelsen氏は、Hatch氏の上院議員時代に同氏の下で働いていた当時を振り返り、「彼との出会いが私自身のキャリアと人生の流れを変えた」と述べた。
同じく米国上院で15年のキャリアを持ち、DSHEA成立に重要な役割を果たし、一時はHatch氏のチーフスタッフでもあったUNPAの上級政治顧問であるPatricia Knight氏は、「彼は戦略の天才で不屈の精神を持っていた」と述懐している。

Council for Responsible Nutrition（CRN/米国栄養評議会）の社長兼CEOであるSteve Mister氏は、Hatch氏の活動はDSHEAにとどまらないと指摘し、「2006年のダイエタリーサプリメントの有害事象報告義務を定めた法律の制定に尽力し、業界を支援および擁護し続け、払い戻し可能な医療費にサプリメントを含めることや製品リストの義務付けなど、現在も議論されている他の発案に関しても支援していた」と語った。
Hatch氏は40年以上にわたる史上最長の共和党上院議員として死去。AP通信によると、同氏の死は彼の財団（Orrin G. Hatch Foundation）による声明で発表された。

（会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2022年5月12日号」より抜粋）

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