AI主導のパーソナライズド・サプリメント・ブランド、Bioniq社　1500万ドルを調達、ほか｜GNGグローバルニュース2024年8月9日号

こんにちは、GNG武田です。

AI技術の進歩、その応用については目を見張るものがありますが、ウェルネスフード業界にもその影響が広がっています。

AIプラットフォームを使用した生理活性物質を特定するニュースがありますが、この技術は、今後日本でも注目されると思います。
特に、機能性表示食品制度は機能性関与成分が明確でないと制度に対応できません。
有効成分である機能性関与成分をAIで特定できるようになると、新しいチャンスも広がります。今後の技術革新が楽しみです。

また、グローバルニュースでも何度も取り上げてきたパーソナライズドニュートリションですが、この分野へのAIの活用も期待されます。
今号では、英国Bioniq社の記事が取り上げられていますが、同社は特許取得済みのアルゴリズムを活用するようです。
栄養ニーズをビフォーアフターで数値化できるようですが、どのようなものか見てみたいです。

オメガ３のビッグブランドであるNordic Naturalsが、米国の小売りチェーンと提携し、オメガ３インデックステストを実施するキャンペーンを実施しました。昨年も実施したようですが、月間売上が52%増加したそうです。

ウェルネスフードは、エビデンスも重要ですが、実際の効果（変化）を実感できることが支持されるためにはとても重要です。
論文中の群間有意差は表示を裏付けるためには重要ですが、それだけでは消費者の心は動きません。
ウェルネスフードの多くは、リピートがあって初めて利益が出る事業構造です。
目を引く広告やプロモーションで一時的な購買につなげることが出来る場合もあります。
しかし、それでは本当の成功にはつながりません。
「継続」していただくためにも効果実感は重要ですが、体験談とは異なる、科学的に正しい指標が増えることが期待されると思います。

武田　猛

この記事について

GNGでは、会員向けに世界各国の健康・食・栄養に関するニュースをセレクトし、日本語に要約したものを月に2回、ニューズレター「GNGグローバルニュース」として配信しています。

この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。

……グローバルニュートリション研究会 会員企業様は、会員サイトにて、すべての記事をお読みいただけます。

会員の方はこちら　お問合せはこちら

■GNGグローバルニュース　2024年8月9日号　トピックス

Market News　マーケット
●フレキシタリアンのトレンドはヨーロッパで衰えつつあるのか？
●プラントベースの新しいタンパク質を消費者に受け入れてもらい、普及させるための3つの戦略
●更年期にやさしい食品への第一歩を踏み出す

Products & technology News　プロダクツ＆テクノロジー
●Ocean Spray社とBrightseed社の提携により、健康に役立つ新規クランベリー生物活性物質を発見
●シンガポールのNyva社が二日酔い防止グミの販路拡大を目指す。米国とオーストラリア市場を視野に
●AI主導のパーソナライズド・サプリメント・ブランド、Bioniq社　1500万ドルを調達
●ダイエタリーサプリメント業界はGLP-1の時代に対応

Science News　サイエンス
●イワベンケイとハスのエキスは睡眠を改善
●サプリメント科学の進化：より厳密で質の高いものが求められる

Company News　企業情報
●Beyond Meat社が「Sun Sausages」で自然食品のプラントベースのカテゴリーに参入
●Unilever社、ウェルネス事業の「爆発的な成長」
●GOEDのパートナーがHy-Veeスーパーマーケットと小売活性化で提携

Regulatory News　法規制
●シンガポール食品庁、新たな昆虫規制枠組みで食品の安全性と表示の透明性を強調

[今号のハイライト]AI主導のパーソナライズド・サプリメント・ブランド、Bioniq社　1500万ドルを調達

[2024/7/18] [nutraingredients.com/]

英国のロンドンを拠点とするパーソナライズド・ニュートリション企業、Bioniq社は、シリーズBの投資ラウンドで得た資金を「フードサプリメント市場の継続的破壊」を通じ、世界的な企業になるための資金に充てると発表した。
2019年に設立された同社は、特許取得済みのアルゴリズムを活用し、オーダーメイドのサプリメントシステムを構築している。このアルゴリズムは10万人以上のバイオケミカルデータの血液検査データ400万件に基づく。
プレスリリースによると、同社は今後、グローバル・ラボ・ネットワークの統合を進め、製品開発に注力する。また米国と中東における市場拡大、事業拡大、人材確保、医療・福祉・スポーツ機関向けの企業プラットフォームの導入にフォーカスする。米国は同社の主要市場であり、顧客層の50％以上を占めている。
同社の成長を後押ししているのは、ユーザーの栄養ニーズなどをビフォーアフターで数値化できるデータを提供できることにある。これは、健康・スポーツ機関とのパートナーシップでは最大の資産である。
「この6年間で、フードサプリメントは新しい時代を迎えている。健康への道のりは人それぞれであり、変化に富んでいる。AI主導のアプローチと豊富なバイオケミカルデータにより、結果を数値で表し個人のニーズに応えるカスタマイズされたサプリメントを作ることができる」とBioniq社の共同設立者兼CEOである、Vadim Fedotov氏は述べた。

 （会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2024年8月9日号」より抜粋）

 グローバルニュートリション研究会の会員企業の皆様は、会員ページで最新記事から過去10数年分のバックナンバーまですべての記事を読むことができます。

会員の方はこちら　お問合せはこちら

グローバルニュートリション研究会とは？

世界中のニュートリションに関する情報の洪水の中から価値ある情報を厳選し、タイムリーに提供する、日本で唯一のサービスです。

単なる情報ではなく、これまで、弊社が関わった750以上のプロジェクトから得た経験や知見もお伝えしています。

ご多忙の皆様が、業界動向を短時間で把握できますよう、お役に立てることができましたら幸甚です。

グローバルニュートリション研究会について

 

The following two tabs change content below.
Facebook のプロフィール

武田 猛（たけだ　たけし）

代表取締役 ： 株式会社グローバルニュートリショングループ
18年間の実務経験と20年間のコンサル経験を積み、38年間一貫して健康食品ビジネスに携わる。国内外750以上のプロジェクトを実施。「世界全体の中で日本を位置付け、自らのビジネスを正確に位置付ける」という「グローバルセンス」のもとに先行する欧米トレンドを取り入れたコンセプトメイキングに定評がある。世界各地にネットワークを築き上げ、情報活用サービス「グローバルニュートリション研究会」主宰。食品会社、化粧品会社、製薬会社の健康食品部門に対して、商品開発・マーケティング・海外進出などのコンサルティングを行っている。人が幸せに生きるためには健康が第一である。健康食品産業は「幸せ創造産業」である、という信念のもと、クライアントの成功を通じ、消費者に支持される業界を目指し、業界で働く人すべてが自分の仕事に誇りと自信をもてるようにしたいという想いから、業界健全化活動にも取り組んでいる。

最近の記事

CONTACT

  • TEL:03-5944-9813

お問合せフォーム

PAGE TOP