ウェルネスフード・ワールド第131回|“腸活”の次が始まっている

こんにちは、GNG武田です。

ここ数年で、「腸活」という言葉はすっかり定着しました。

スーパーやコンビニを見ても、
・「トクホで腸活」
・「腸活これだけ」
といった言葉が当たり前のように並び、ヨーグルト、飲料、サプリメント、シリアルなど、
さまざまなカテゴリーへ広がっています。

以前であれば、「腸内環境」や「ビフィズス菌」といった少し専門的な言葉で語られていたテーマが、
今では「腸活」という非常に生活者に近い言葉へ翻訳され、市場に浸透したと言えます。
また最近では、ビフィズス菌だけでなく、食物繊維やオリゴ糖などを組み合わせながら、
“腸内環境全体”を設計する商品も増え始めています。
重要なのは、この「腸活」が単なる“菌の話”として広がったわけではない、という点です。

生活者が求めているのは、
・ お腹の調子
・ スッキリ感
・ 毎日のリズム
・ なんとなく整う感覚
といった、“日常のコンディション”です。

つまり、「腸活」は、腸内細菌そのものではなく、
“状態を整える言葉”
として定着したと見るべきでしょう。

一方で、海外市場では、すでに次の動きが始まっています。

一時期、欧米では「Fibermaxxing(ファイバーマキシング)」という言葉が話題になりました。
これは、意図的に食物繊維摂取量を増やし、日常のコンディション全体を整えようとする考え方です。
ただ、現在起きている変化は、単なる一時的な流行語というよりも、
より広い市場構造の変化として見る必要がありそうです。

背景には、
・ 血糖管理
・ 満腹感
・ GLP-1への関心
・ Ultra-Processed Foods(UPF)回避
・ リアルフード志向
など、複数のトレンドがあります。

実際、海外展示会を見ると、食物繊維はもはや「お腹の調子」のためだけの素材ではありません。

高食物繊維スナック、
高食物繊維プロテイン食品、
プレバイオティクス飲料、
低糖質×高ファイバー食品など、
食物繊維はさまざまなカテゴリーへ広がり始めています。

ここで起きているのは、
“食物繊維ブーム”
ではありません。

むしろ、
食物繊維の「役割」が拡張している
と見る方が実態に近いように思われます。

従来、食物繊維は、
・ 不足しがちな栄養素
・ お腹の調子を整えるもの
として語られることが中心でした。

しかし現在は、
・ 満腹感
・ 食後感
・ 血糖値
・ 日中のパフォーマンス
・ 食欲コントロール
・ リアルフードとの親和性
など、複数の状態設計へ接続され始めています。

GNGでは、このような動きを「ファイバーレイヤリング」として整理しています。

つまり、
単一機能としての食物繊維ではなく、
複数の状態を重ねながら設計する方向へ進み始めている、ということです。

この視点で見ると、「腸活」は終わったのではありません。

むしろ、「腸活」が生活者に定着したからこそ、
その次のステージが始まりつつある
とも言えます。

今後、食物繊維は単なる“不足栄養素”ではなく、
「どのような状態を支えるのか」
という観点から、さらに再定義されていくのかもしれません。

「腸活」の次に何が起きているのか。
そして、なぜ食物繊維が「単一機能」ではなく、「状態設計」の中で再定義され始めているのか。

こうした“レイヤリング”の考え方については、
『トランスペアレンシーマーケティング 第1号
「腸内環境設計の新パラダイム:最大化から『レイヤリング』へ」』
にて詳しく整理しています。

ご興味のある方は、ぜひご一読ください。

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GNGが発信するコンテンツは、単なる情報提供ではありません。
世界で起きている変化を読み解き、日本市場における意思決定の質を高めるための「思考基盤」です。
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『The Global Nutrition Insight Letter』
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