英国におけるパーソナライズドニュートリションの革新:AIとサステナビリティが牽引役に、ほか|GNGグローバルニュース2025年7月31日号





こんにちは、GNG草苅です。

今号のニューズレターで掲載している海外ニュース12本のうち、
特に次の5本のトピックスが興味深かったので、ご紹介します。

【1】パーソナライズドニュートリション、英国で加速:AIとサステナビリティが鍵に
英国ではAI技術と環境意識の高まりが、個別最適化された栄養提案(パーソナライズドニュートリション)の革新を後押ししています。新興ブランドによる先進的な取り組みが注目を集めています。

【2】腸内健康市場、2034年には2,700億ドル規模に成長予測
世界的にプロバイオティクスなどを含む腸内ケア市場が、今後10年間で大きく拡大する見通しです。健康意識の高まりやその他の要因が背景にあります。

【3】Muhdo社、「MAISIE」でエピジェネティクス × AIの新展開
英国Muhdo社は、遺伝子発現とAIを組み合わせた健康支援ツール「MAISIE」を発表。個々の遺伝的特徴に基づいた介入提案が可能になるとして、注目を集めています。

【4】Coca-Cola社、主力製品にサトウキビ由来砂糖を使用?Trump氏発言で波紋
Donald Trump氏が発言した「Coca-Colaが主力製品の甘味料をサトウキビ由来砂糖に変更する」との情報が話題に。Coca-Cola社は正式なコメントを控えていますが、注目が集まっています。

【5】Nestlé社、栄養密度を基準に製品再配合を推進
Nestlé社は、栄養密度(nutrient density)を新たな製品開発基準に据え、再配合を進めています。健康志向の高い消費者ニーズへの対応が目的とされています。

このほかにも、「ヨーグルトブランド戦略」や、「肥満と腸内細菌の関係」、「オーツ麦と心血管リスク」、「インフルエンサー広告の信頼性問題」などといったテーマも取り上げています。

この記事について

GNGでは、会員向けに世界各国の健康・食・栄養に関するニュースをセレクトし、日本語に要約したものを月に2回、ニューズレター「GNGグローバルニュース」として配信しています。

この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。

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■GNGグローバルニュース 2025年7月31日号 トピックス

Market News
●英国におけるパーソナライズドニュートリションの革新:AIとサステナビリティが牽引役に
●腸内健康市場、2034年に2,700億ドル規模へ急成長と予測
●ヨーグルトの健康価値をブランドにどう活用するか

Products & technology News
●NADレポート:インフルエンサー広告、急速成長も信頼性に懸念
●Muhdo社、エピジェネティクスとAI融合の健康支援ツール「MAISIE」公開

Science News
●機能的腸内細菌叢指数により肥満関連の細菌パターンを特定
●Butyragenが閉経後の腹部痛軽減に寄与する可能性
●オーツ麦が心血管リスクを持つ成人の加齢に伴う炎症を軽減すると示唆される研究結果

Company News
●Lactalis社がFonterra社の乳業部門買収に向けて前進
●Conagra Brands社、インフレと関税の影響で財務目標未達に
●Nestlé社、栄養密度に基づく製品再配合を推進

Regulatory News
●Coca-Cola社が主力商品をサトウキビ由来の砂糖に切り替える?Trump氏発言

[今号のハイライト]英国におけるパーソナライズドニュートリションの革新:AIとサステナビリティが牽引役に|GNGグローバルニュース2025年7月31日号

英国におけるパーソナライズドニュートリション(個別化栄養)は、技術革新と消費者の文化的価値観の変化を背景にイノベーションゾーンに到達しつつある。
調査会社Lux Research社の分析では、18歳から74歳の約1,390万人がパーソナライズドニュートリションに関心を持ち、社会的受容の初期段階にあると評価されている。
この市場の成長を促進している要因は、AIを活用した健康データ解析やウェアラブル機器の普及である。これにより個々の健康状態や生活習慣に合わせたサービス提供が可能になりつつある。一方、消費者の間では健康だけでなく、環境や社会的責任といった価値観も重視されており、企業はこうしたニーズに対応したサステナビリティを訴求している。
ただし、欧州市場、とりわけ英国においては、GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)を背景に個人データの取り扱いに対する慎重な態度が根強い。また、AIに対する期待と同時に、専門家の関与を求める声も多い。AIは栄養管理の補完的役割を担うべきであり、専門家の監督なしに単独で活用されることには慎重な見方がある。
今後の課題としては、AI技術と専門家による管理の融合、消費者教育の強化、サステナビリティを重視したデジタルプラットフォームの構築が挙げられる。これらを通じて、信頼性の高いパーソナライズドニュートリションサービスの普及が期待されている。

出典
NutraIngredients(2025年7月16日)
https://www.nutraingredients.com/Article/2025/07/16/uk-personalized-nutrition-enters-innovation-zone-ai-culture-sustainability-drive-growth/?utm_source=newsletter_daily&utm_medium=email&utm_campaign=16-Jul-2025&cid=DM1223253&bid=748151633

 (会員向けニューズレター「GNGグローバルニュース2025年7月31日号」より抜粋)

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