こんにちは、GNG武田です。
今号のNNBには、プロテインケーススタディとしてボーンブロスが取り上げられています。ボーンブロスは「元祖スーパーフード」である旨の発言があり、とても興味深く読みました。
そしてそのボーンブロスの元祖が、シンガポールを拠点として展開してるBrands’sのEssence of Chicken(EOC)(チキンエキス)であると紹介されています。EOCは東南アジアだけでなく、台湾や中国でも人気のウェルネスフードです。EOCは、特にタイでは人気があり、タイのウェルネスフード市場ではトップシェアの成分・素材であり、約245億円の規模を有しています。ただし、ボーンブロスという認識はなく、滋養・強壮的なベネフィットを期待して食されます。
タイの商品がグローバル商品となる好例は、エナジードリンクが挙げられると思います。Red Bullのルーツもタイです。欧米で人気となっているボーンブロスのルーツは、必ずしもタイとは言い切れませんが、EOCのような商品がグローバル化したという事例は、第2のエナジードリンクとも言えます。
そしてそのエナジードリンク市場でも、新たな兆候が見え始めています。ケトン体に注目したエナジードリンクが「ベネフィットを実感できる」ということで、米国市場で人気が出ているようです。一過性のブームなのか、中長期のトレンドとして定着するのか、今月末の米国出張時に探ってこようと思います。
最近では一般メディアでもプラントベース代替品の不調ぶりが報道されるようになりました。NNBでは5年以上前からこの兆候を伝えてきました。
今号では、カテゴリー別に販売数量の増減について分析していますが、クリーマーを除き、ほぼ全てのカテゴリーで減少が2年以上続いているというデータが示されています。こちらも、米国出張時に、しっかり動向を見てきます。
その他、野菜+プロバイオティクスの記事も面白いです。
武田 猛
この記事について
GNGでは、会員向けに英国発信の食品・栄養・健康分野の業界専門誌【NNBマガジン(New Nutrition Business)】を日本語に要約し、定期的にお届けしています(月1回)。
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この記事では、その会員向けマガジンの一部を抜粋してご紹介させていただきます。
■NNB(New Nutrition Business)9月号 トピックス
今回、会員向けにお届けしたNNB日本語要約版のタイトルは以下の通りです:
● Kraft Heinz社、AIとプラントベースブランドへの大きな賭けで成長促進を目指す
●プラントベースの代替戦略に厳しい時代を告げる販売不振
●注目を集める2つのプラントベースブランド:1つは生き残り、1つは失敗する
●ハチミツと乳酸菌飲料は経済悪化の警告サインを示す?
●科学と消費者の考え方がGLP-1製剤ブームを抑制する
●ボーンブロス:「忘れ去られた」食の新たな魅力
●ケトン体はエナジードリンク市場に革命をもたらすか?
●有名なファミリーのプロテインバー脳の健康という成長するニッチ分野をターゲットに
●米国人はたんぱく質、より良いムード、価格、味を優先
●野菜のプロバイオティクス推進は成功か失敗か?
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[今号のハイライト]
ボーンブロス:「忘れ去られた」食の新たな魅力
ボーンブロス(骨スープ)は、世界の多くの料理、特にアジアで長い歴史を持っているが、シンガポールを拠点とするBrand’sのEssence of Chickenは、健康とウェルネスを強力なプラットフォームとし、10億ドル規模のブランドとなっている。ボーンブロスは西洋で伝統的な食品だったが、1960年代に廃れた。しかし、ボーンブロスは様々な健康上の利点があり、加工度の低い高タンパク食品に対する需要の高まりに応えるものとして、ここ数年、関心が急上昇している。英国を拠点とするFreja Foods社の最高執行責任者で共同設立者のJessica Leather氏は、ボーンブロスを「元祖スーパーフード」と呼ぶ。消費者はこのブランドを気に入り、売上は毎年2倍以上に伸びている。
(会員向けニューズレター「NNBマンスリーレポート2024年9月号」日本語要約版より抜粋)
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