本日配信のGNGニューズレターでは、冒頭の巻頭言にて、昨年5月に開催した弊社創立20周年の謝恩セミナーの講演内容を紹介しています。米国業界団体UNPA PresidentのLoren D. Israelsen氏、英国New Nutrition BusinessのJulian Mellentin氏、弊社代表取締役の武田猛による当日の内容を書き下ろしたものです。(内容は届出情報を除き当時のままです)。
国内ニュースからは、理研ら国際共同研究グループ、腸内細菌叢が病的口腔細菌叢の影響を受けることを確認、東北大と花王が健康行動を支える脳の仕組みを解明、食に関する調査(外食・食意識行動編):トレンド食品の興味に男女差といった話題を取り上げています。
この記事では、その会員向けニューズレターの一部を抜粋してご紹介させていただきます。
こんにちは、GNG武田です。
ちょうど1年前、2024年5月24日に、弊社創立20周年の謝恩セミナーを池袋で開催しました。
昨年は、米国ダイエタリーサプリメント健康教育法(DSHEA)施行30周年を迎えました。
機能性表示食品制度以上に多くの課題を抱えているDSHEAが30年間継続できたのは何故か?
機能性表示食品制度が参考に出来ることはないか?
一方、その厳格さ故、企業がヘルスクレームに頼るのをあきらめた感のあるEU。
厳格な制度の元、企業はどのようにしてその制度と向き合い活用してきたのか。
規格基準型の声も聞こえ始めた機能性表示食品制度はどのようなビジョンを描けばよいのか?
当初はこのような問題意識で企画しましたが、欧米から業界キーマンを招き、パネルディスカッションを行う予定でした。
ところが、3月に紅麹事件が発生し、機能性表示食品の関心は、安全性一辺倒になりました。
そしてその後は、官主導で制度の改正が行われました。
米国DSHEAを参考に制度設計された機能性表示食品制度でしたが、今はそのマイナス面ばかりが取り上げられ問題視される傾向が強いように思います。
複数の消費者調査結果を見ても、米国消費者のダイエタリーサプリメントの利用率は高く、その信頼性や満足度も高い結果となっています。
DSHEAは多くの課題を抱えているものの、消費者から支持されていることが30年間継続できた要因だと思います。
日本の機能性表示食品制度はどうでしょうか?
今年、制度施行10周年を迎えましたが、消費者視点の議論は少ないように思います。
そして、機能性表示食品を含む保健機能食品以外の「その他のいわゆる健康食品」に対しては明確なルールがない状態のままです。
一方、間もなく食品衛生法の見直しが開始される予定ですが、その中で「サプリメント」についても検討されることになりそうです。
昨年の謝恩セミナーには
米国業界団体UNPA PresidentのLoren D. Israelsen氏
英国New Nutrition BusinessのJulian Mellentin氏
をお招きしてプレゼンテーション、パネルディスカッションを行いました。
今号では、当日の内容を書き下ろしたものを、今一度ご紹介したいと思います。
(内容は届出情報を除き当時のままです)
民主的な米国制度か、厳格なEU制度か、日本はどちらに向かっていくのか、ビジョンを描くのは行政ではなく私達業界人だと思います。
武田 猛
GNGニューズレター(国内情報) 2025年6月2日 トピックス
<国内ニュース(要約)>
NEW PRODUCTS 新商品
●新商品「NMN fáinə premium」医療機関専売サプリメントとして取り扱いを開始
●ロート製薬からコラーゲンドリンク「MOCOLA(モコラ)」、マツキヨココカラで新発売
MARKET NEWS マーケット
●食に関する調査(外食・食意識行動編):トレンド食品の興味に男女差
SCIENCE NEWS サイエンス
●ダイセルと理研、水溶性酢酸セルロースによる腸内細菌を介した抗肥満作用を発見
●九大とニチレイ、「美味しさ」が脳を覚醒させることを発見
●東北大と花王が健康行動を支える脳の仕組みを解明
●東邦大、植物由来の脂肪酸「ガンマリノレン酸」に冠動脈のけいれんを抑える作用を発見
●理研ら国際共同研究グループ、腸内細菌叢が病的口腔細菌叢の影響を受けることを確認
COMPANY NEWS 企業情報
●伊藤園と東大発スタートアップ、オフィスワーカーを対象とした睡眠・メンタルヘルスに関する共同研究を開始
●True Dataとアルフレッサヘルスケアがヘルスケア業界特化型のデータ分析クラウドサービス提供
●サントリーウエルネスとNBD社との初の共同開発商品、タイの睡眠サプリメント市場へ
REGULATORY NEWS 法規制
●消費者庁、インターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示に対する改善指導について公表
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[今号のハイライト]
サントリーウエルネスとNBD社との初の共同開発商品、タイの睡眠サプリメント市場へ
サントリーウエルネス株式会社(以下、同社)は、NBD Healthcare Co., Ltd.(以下、NBD社)との初の共同開発商品として、睡眠改善を助けるセサミン類を配合したサプリメント「VISTRA(ヴィストラ) Sesamin Night Time」を5月16日(金)からタイで新発売している。
同社の多くの健康食品のなかでも、ゴマ由来のセサミン類を配合した「セサミン」シリーズは、1993年に発売して以来、多くの消費者に利用されており、2023年は「セサミンEX」がゴマエキス市場で売上No.1を達成した。
NBD社は、1999年に創業、タイを中心とした東南アジアにおけるサプリメント市場では「VISTRA」、スキンケア市場では「PROVAMED(プロヴァメド)」といった有力ブランドを展開しており、2024年3月の経営統合以来、両社で経営ノウハウを共有し、組織力強化を順次進めてきた。
今回は、拡大するタイの睡眠サプリメント市場において、同社の長年の知見を活かし、セサミン類を配合した「VISTRA Sesamin Night Time」を初の共同開発商品として発売する。これを契機に同社は今後も東南アジアでのさらなるビジネス拡大を図っていく。
(会員向けニューズレター「GNGニューズレター2025年6月2日号」より抜粋)
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